全国の病める少年少女たちの闇とトラウマを歌う大槻ケンヂさん率いるハードロックバンド筋肉少女帯(以下、筋少)のアルバムについて語るシリーズ5回め。


・あからさまな契約消化『筋少の大水銀』

筋少の大水銀
筋肉少女帯
トイズファクトリー
1993-11-01


10万枚限定生産のベストアルバム。その前年にベストアルバムを出しているのにもかかわらず、もう?というタイミングでのリリースですが、そのアルバムを最後にレコード会社を移籍しているので、あからさまな契約消化ですね。

それまでの全シングル曲とカップリング曲を収録したベタな構成ですが、未発表バージョン『高木ブー大伝説』と、未発表曲『遺言動物ドルバッキー』をおまけのCDに収録。『遺言動物ドルバッキー』は自殺者の遺言を猫のバッキーが代弁する内容ですが、このタイトルだと生命保険のCMのタイアップはまず取れなかったでしょう。


・トラウマロックの名盤『レティクル座妄想』



さて、問題作です。

そして自分、この問題作については、過去に3記事にわたって書いています。そちらをご参照ください。


・世がつまらない?ならば妄想だ!-筋肉少女帯『レティクル座妄想』Vol.1-

・天地をかける少女(妄想上の存在)たち-筋肉少女帯『レティクル座妄想』Vol.2-

・トラウマがつらい?メタルとエッセイで荒療治だ!筋肉少女帯『レティクル座妄想』Vol.3-



というだけで終わるのもなんなので、こぼれ話のようなものを致しますと、最初はこのアルバムをTSUTAYAで借りたのですが、歌詞カードが白黒コピーでした。2000年代中盤くらいまでは、このように歌詞カードがそのまま付いてこずにコピーだったことが多々あったのですが、盗難防止だったのですかね。それが余計にこの作品の陰鬱さを際立てていたなあ。


・レティクル座の夢の終わり『リルカの葬列』

リルカの葬列
UNIVERSAL MUSIC LLC
2018-10-31


シングルですが、『レティクル座妄想』の続編のような位置づけの作品なので。

表題曲の『リルカの葬列』は、タイトルどおりにリルカという少女のお葬式の歌ですが、蜘蛛の糸の上から人を蹴落とす歌が進研ゼミのCMに使われることはあっても、さすがにお葬式の歌ではタイアップは取れなかったようです。


当時の大槻さんはドラッグに関心が強く、仮タイトルは『ルーシーで飛ぼう』。しかしスタッフに怒られて書き直しを命じられたとのこと。同時期のBUCK-TICKはドラッグの歌もあるのにな。

カップリングの『望みあるとしても』は、『レティクル座妄想』の収録曲『ノゾミカナエタマエ』の歌詞を変えたものですが、原歌詞は自殺した少女の視点だったのに対して、こちらは神様の視点になっています。

最後は『蜘蛛の糸~第二章~』ですが、さらに救いようがなくなっています。ぜんぜん大丈夫ではない。ついに殺っちゃったか。

後に発売されたベストアルバムですべての曲が補完できてしまうので、最も影が薄いシングルだと思い
ます。実際に自分も持っていないし。というか、存在を忘れていた・・・。

この記事を書いた人


henkou_ver

プラーナ

サブカル中二病系。永遠の14歳。大人のお子様。

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