BUCK-TICKシリーズはVol.18で一旦終了させていただきましたが、今回からは、同時期にデビューした、作家としても活躍する大槻ケンヂさんが率いる「筋肉少女帯」について書いていきます(以下、筋少)。

ある意味ではBUCK-TICKとの親和性も高いバンドなので、BUCK-TICKシリーズと併せて読んでいただくと楽しいかと思います。っていうか読んでほしいです両方。全部ぷらーな氏がグダグダ好き勝手を書いているだけですけど。


・記念すべき1stアルバムだけど・・・『仏陀L』

仏陀L(紙ジャケット仕様)
筋肉少女帯
トイズファクトリー
2009-07-22


筋肉少女帯のメジャーデビューアルバム。

後にMr.ChildrenやBUMP OF CHICKENを世に送り出すTOY'S FACTORYの第1弾アーティストとして、JUN SKY WALKER(S)と同時期にデビュー。

'80年代バンドブームの状況を書いた大槻さんのエッセイ『リンダリンダラバーソール』に詳細がありますが、非常にあっけないというか、これでいいの?と思うようなテキトーな打ち合わせだったそうです。

その前年にインディーズで出した『元祖高木ブー伝説』がヒットし、デビュー前ながら深夜のテレビ番組に出演していたりと注目されており、まさに鳴り物入りのメジャーデビュー。桑田佳祐さんのバンドメンバーの方が担当だったそうですが、桑田さんの目指すものと筋少が目指すものが近しいとは到底おもえません。

同時発売のシングル『釈迦』は、当時ミュージックステーションでも披露されたらしいのですが、視たいなあその映像。「ドロロのノウズイ」というパワーワードを連呼する、素人でもわかるバカテクギターのメタリックチューン。ですが、この頃はまだギタリストが定着せず、このアルバムでギターを弾いている関口博史さんも1年ほどで脱退しています。そして、後に歴代のギタリストがたくさん集結して再録されたバージョンの『大釈迦』がめちゃくちゃかっこいいので、こちらはさほど聴かない・・・音も小さいし。アナログ志向でレコーディングが進んだとかなんとか。 


ジャケットは、たくさんのおばあさんに囲まれた大槻さんと、キーボードのエディこと三柴江戸蔵さん(現在は本名の三柴理として活動)。シュールだ。YMOの『増殖』のパロディーとのこと。このおばあさんがたの多くは、もう鬼籍に入られていることと思います。大槻さんは髪の毛をおっ立てていますが、これは前年のBUCK-TICKのデビューアルバム『SEXUAL XXXXX!』のジャケットの影響もあるのかも。大槻さんはBUCK-TICKのボーカルの櫻井さんにダイエースプレーの存在を教えてもらったらしいし。

記念すべき1stアルバムなのですが、初期の筋少はなんだか苦手なんですよね。江戸川乱歩先生の影響を強く受けたオカルトチックな作風が強いからかなあ。大槻さんのエッセイでも、怪奇現象がらみの部分は流し読みしていたし。でも、それこそ江戸川乱歩先生の小説の題名を引用した『孤島の鬼』は大好きなのですが。BLだとかいう噂があるし、一度は読まんとなあ・・・。


・過渡期を感じる『SISTER STRAWBERRY』

SISTER STRAWBERRY(紙ジャケット仕様)
筋肉少女帯
トイズファクトリー
2009-07-22


前作から約半年というハイペースで発表された2ndアルバム。

筋少としては珍しくタイトルがオシャレめですが、デビューアルバムの『仏陀L』があまりにも厳つすぎたということで、今回は女性にも受けそうな甘い感じのタイトルにしようということでこうなったそうです。特に意味はなさそう。で、中身は別に甘くないです。

『いくじなし』は、亡くなったお姉さんの恋人だと名乗る男とアンテナ売りの旅を始めるという歌ですが、もはやこの歌詞は掌編小説です。もともと朗読詩のつもりだったらしいし。めちゃくちゃ長いしどこを引用すれば上手く説明できるのかよくわかりませんが、実にディープな内容のお話です。放課後の校庭で、そこそこ大きいお兄さんたちが鉄棒をグルグルグルグル楽しそうに回って「気持ちがいいねえ!」と言い合っている姿は怖い。見たら通報・・・まではしないけど、とりあえず目は逸しますね。ラストの「こーの、いくじなしが!」と突っぱねる言い方も怖い。

後にライブの定番となる『キノコパワー』は楽しいし、「納豆にネギを刻むと美味いんだ」と最終的に米は関係ないことを叫んでいる無駄にドラマチックな展開の『日本の米』とかも好きですが、アルバム全体としては非常にチグハグ。早く出しすぎちゃった気がする。実際に、この次のアルバムでやっとメンバーが安定するので、過渡期だったのだと思います。

次回は、その後10年間ずっと活動を共にする第22期メンバーが揃った、3rdアルバム以降について。

この記事を書いた人


henkou_ver

プラーナ

サブカル中二病系。永遠の14歳。大人のお子様。

note

twitter

スポンサーリンク