ちいさな ねこ 石井桃子 さく 横内 襄 え   福音館書店
ちいさなねこ
石井 桃子
福音館書店
1967-01-20


      
 児童作家で有名な、石井桃子さんの作品。ちいさなねこの大冒険の物語です。
 大人から見るとどうってこともないお話ですし、先が読めるストーリー展開なんですが、子どもにとってははじめての読書経験で、未知の世界へのドキドキわくわくを感じつつ、読んでもらえるはずの絵本です。
 この絵本を読む上で、じつはお母さん方に、やっていただきたい行動があります。
 実は、この本を読んで、
「こわかったね、キミも気をつけなさいね」
 って説教しがちな人もいるかもしれませんので(うちの母なんか、説教しかしなかったよな)、そういう本の読ませ方をすると、子どもはいやがります。
 いっしょに読むのはお勧めですが、そのさい、子どもに自分で考えさせるようにして欲しいのです。



 たとえば、第1ページ。
 ちいさなねこが、おおきな部屋にちょこんと坐っている絵があり、
「ちいさな ねこ、おおきなへやに ちいさな ねこ」
 という、簡単な文が書いてあります。
 ここですぐページをめくらないようにしてください。
 子どもに、「どうなるかな?」
 って聞いてみて欲しいんです。
 



 いろんな話が出てくるでしょう。
 ねこがえさをもらうようになる、とか、飼い主といっしょに寝てしまう、とか、 なかにはもっと、すっとんきょうな話が出てくるかもしれません。
 それは面白そうなので、そういう話をいっしょに作るのもアリだと思うのです。
 そうしたあとで、次のページをめくってみる。    

 そして、次のページで、親の見てないスキに家を出て行くこねこを見て、
「どうなるのかな?」
 ともういちど、聞いてみる。
 子どもは、困ってしまうかもしれません。
 とんでもないことを口走るかもしれません。
「なぜ、そう思うの?」
 怒らずに、説教せずに、聞いてあげてください。
 子どもは経験していないことに対して、なにかとやりたがるものです。
 どんなに危険だからやめなさい、悪いことだからダメだよと言っても、わかってもらえなくて、
「なんど言ったらわかるの!」
 親がキレちゃう。
 よくあることです。






 でも、上から言って聞かせるよりも、自分で考えさせるほうが、子どものためですし、親にとってもそっちのほうがラクなはず。
 ひとつひとつ、この絵本のページをめくるごとに、
「なんでだろう?」
「次にどうなるのかな?」
 と子どもに考えさせる。そんな、考える訓練本としての側面を、この絵本は持っているように、わたしには思えるのです。



「これを言われたからこうした」
「教えられないから出来ません」
 では、将来の日本は成り立っていけません。
 わたしもまた、自分なりに、自分で考える訓練を、今後も続けていきたいと思ってます。

 あすにゃん
  猫とお菓子と広島がすきです!
 漫画家の たらさわ みちさんと 仲良しです。



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