群馬県出身のロックバンドで、1984以降ずっとメンバーが変わらない、ヴィジュアル系の先駆者のひとつ、BUCK-TICK(以下B-T)について語るシリーズ18回め。



・危ない儀式から始まる近未来『アトム 未来派 No.9』

アトム 未来派 No.9(通常盤CD)
BUCK-TICK
ビクターエンタテインメント
2016-09-28


『或いはアナーキー』をさらにアナーキーにしたような作品。『十三階は月光』以降のアルバムは基本的に、難解→キャッチーが交互に来る仕様だったのですが、ここに来てマニアック路線が2枚つづけてやってきた。


普段なに考えて過ごしているんだ?と思ってしまうボキャブラリーはさらに増え、1曲めのタイトルからしてもう・・・読めねえ・・・。『cum uh sol nu-フラスコの別種-』ってなんて読むの?『Les Unfant Terribles』はまだ辞書を引けば読めたけど、こっちは辞書を片手に頑張っても無理。なぜなら今井さんが勝手に作った造語、というかアナグラムだから。

「c u m u h s o l n u」の各アルファベットをを並び替えると、見事に「h o m u n c u l u s」(ホムンクルス=人造人間)となり、人造人間の歌だということがわかります。人造人間は不死身。

そう、レッドリボン軍の敗退から幾年もの時を経て、ドクター・ゲロ様の物語が再び始まる。「I'm never die!」「I'm never die!」と、高らかに嗤う。きっとゲロ様が人造人間20号になった時の感動はこんな感じだろう(テキトー)。禁断のクリーチャー、ここに爆誕。

そして、どう聴いても危ない呪文にしか聴こえないサビがとんでもない。


フラスコの別種 禁断 クリーチャー
フラスコの別種 禁断 クリーチャー


シャンバラ アガルタ シャンバラ アガルタ
シャンバラ アガルタ ノンマルト



街中でこんな歌を口ずさんでいる人を見かけたら、すぐに逃げましょうね。たぶんその人は人造人間か、ひどい酔っぱらいです。

「ノンマルト」というのは、『ウルトラセブン』に出てくる海底人のことらしいのですが、このノンマルトが登場する第42話は、シリーズの根底の設定を覆すとてつもない内容であったという・・・。自分はウルトラマンに詳しくないのでそのあたりは不勉強ですが。


禍々し過ぎるオープニングに面食らっているうちに、2曲めの疾走チューン『PINOA ICCHIO-躍るアトム-』が終わってしま・・・ちょっと待って、ピノア・イッチオって・・・何?

「PINO CCHIO(ピノキオ)」のスペルの真ん中に「AI(エーアイ)」をねじ込んだ造語、とのこと。 ピノキオはゼペットおじさんが造った操り人形ですが、AIが搭載されているということは現代型。どこが開発したのだろうか。IBMか?マイクロソフトか?ソフトバンクか?ところでうちの近所の駅にいるペッパー君はだいたいいつも寝ています。

ゼペットおじさんといえば、アルバム『SEXY STREAM LINER』のツアー中に、MCをめったにしない櫻井さんが、唐突に「ゼペットおじさんは誰だあっ!」という謎の台詞を残したとされていますが(あと同時期に「太ももが・・・まぶしいっ!」という名言もあり。大槻ケンヂさんのエッセイ『オーケンののほほん日記』でネタにされていた)、もしかしてここにきて、あの頃の伏線が約20年ぶりに回収されるのか?・・・違うか。


ただ、サウンド的には『SEXY~』に近い、無機質でデジっぽい感触がします。技術の向上からなのか、'90年代みたいに露骨にコンピューターくさくはなくなっているけど。で、過去に何度か述べているように、どうにもこういうのは苦手でして・・・。というわけで、1曲めのインパクトは凄かったし、相変わらずゴチャゴチャな『FUTURE SONG-未来が通る-』とか楽しいのですが、個人的にはそう思い入れがあるアルバムではない・・・現時点では。まだきちんと感想をまとめられるほど聴けていないというのもありますが。

『愛の葬列』は死にたくなるほど暗くてびっくりしました。いやB-T自体が暗い曲が多いでしょうが、と言われそうですが、これはその中でも群を抜いて・・・。約7分の大曲でもあるので、シャッフルだと・・・飛ばしてしまう・・・すみません。




・ディープ過ぎるアイテム『CLIMAX TOGETHER-1992 compact disc-』

CLIMAX TOGETHER - 1992 compact disc - <完全限定生産盤(SHM-CD4枚組)>
BUCK-TICK
ビクターエンタテインメント
2017-06-28

メジャーデビュー30周年記念・・・なのかはよくわかりませんが、1992年のライブを、25年の時を経て商品化したもの。4枚組という大ボリューム。

・・・まあ、それだけ高額で敷居が高すぎるので、貧乏人の自分は持っていません。すみません。まあこれは本当にディープな人に向けたものかと・・・。


・マニアックなベストアルバムだけどおまけのライブアルバムが熱い『CATALOGUE 1987-2016』

CATALOGUE 1987-2016 (初回限定盤A)
BUCK-TICK
ビクターエンタテインメント
2017-09-20


こちらは確実に30周年記念のベストアルバム。ですが、ファンリクエストにより選ばれたものであり、なおかつ、過去の人気投票の上位から漏れた曲を救済するかのようなマニアックな選曲になっているので、あまり初心者には優しくない印象です。初回限定盤はライブCD2枚付き。意外と今まで存在しなかった、全キャリアの音源を集めたライブアルバム。ただ、『Six Nine』『COSMOS』期('95年~'97年)がごっそり抜けているのは気になる。その時期が特に気になるのに。ゼペットおじさん発言はどこの公演だったんだ?


ジャケットは猫の写真ですが、顔しか写っていません。これが何気に、次のアルバムの代表曲のひとつを示唆するものだったり・・・したりして。

ギュスターヴくん (MOEのえほん)
ヒグチユウコ
白泉社
2016-09-16




・ここで一旦、シリーズは区切ります。

まだ最新作の『No.0』が残っていますが、ここで一旦、このBUCK-TICK全アルバム紹介シリーズはひと区切りとします。次は、『No.0』からスタート。それまでに、聴き込んでおかないと・・・。5月末に幕張メッセで行われる『ロクス・ソルスの獣たち』は、観に行・・・けたらいいなあ。





・歴代順に他のアルバムについても書いていますので、よろしかったら過去記事もお願いいたします!

・CATALOGUE of Pullerna-BUCK-TICK全アルバム紹介シリーズもくじ-

この記事を書いた人

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プラーナ

サブカル中二病系。永遠の14歳。大人のお子様。

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