群馬県出身のロックバンドでヴィジュアル系の先駆者、BUCK-TICK(以下B-T)について語るシリーズ年明け1発め。通算16回め。


・今回は若手が多め『PARADE Ⅱ~RESPECTIVE TRACKS OF BUCK-TICK~』

PARADE II−RESPECTIVE TRACKS OF BUCK-TICK
オムニバス
Lingua Sounda
2012-07-04


2005年のトリビュートアルバム『PARADE』の続編。前回より参加メンバーの平均年齢が若くなっています。

Acid Black Cherryの『ROMANESQUE』は、耽美的だったB-Tと比べて格段にエロくなっていてしつこい。

MERRYのボーカルのガラさんは口から墨を吐き出すパフォーマンスで有名な方ですが、そんな奇人が叫ぶ『悪の華』はハマりまくっていて渋い。

MUCCの『JUPITER』はわりと忠実なカバーですが、途中でいきなり『スピード』のイントロが出てきて面白い。

こんな感じで、2000年代デビューの方々が多いのですが(Acid Black Cherryは違うけど)、選曲はむしろB-T初期のものが多く、さらにわりと忠実にカバーされています。なのに懐古主義な印象がないのは、原曲に時代を越えて愛されるキャッチーさがあるからだと思います。


今回の参加者としては珍しくほぼ同輩のD'ERLANGERの『ICONOCASM』は、原曲のテクノな雰囲気をガラっと妖艶メタリックに変えちゃいました。D'ERLANGERのボーカルのkyoさんは前回も期間限定ユニットで参加されていたので(当時はD'ERLANGER再結成前)、と2度つづけての参加ということになります。


ただ、個人的には『PARADE』ほどのインパクトはありませんでした。

Pay Money To My Painの『love letter』は鋭利でかっこいいし、BREAKERZの『JUST ONE MORE KISS』とか氣志團の『MACHINE』とか楽しいんですけどね。ラストのAA=による『M・A・D』は先鋭的すぎて自分には早かった。




・美味いけど低カロリー『夢見る宇宙』

夢見る宇宙
BUCK-TICK
徳間ジャパンコミュニケーションズ
2012-09-19


ベストアルバムとトリビュートアルバムを経て、2年ぶりにリリースされた作品。2年ぶりといっても、キャリア20年超えのアーティストとしては充分にハイペースなのですが。


前作前々作はバラエティーに富んだお腹いっぱいな内容でしたが、今回はカロリー控えめ。どストレートでキャッチー。それも、キラキラしていた初期みたいなBOOWY直系の8ビートロック。なんせ『ONLY YOU』って曲があるくらいですから。

この『ONLY YOU』がまた、布袋さんが歌っても違和感なさそうなくらいベタな8ビートなのです。ていうか本当に布袋さん意識して作ったんじゃないのこれ?



‘90年代前半のツアーのタイトルを10年以上越しに持ってきた『CLIMAX TOGETHER』もまた、軽快なビートロック。『COSMOS』のリリース当時、各方面から「ポップな方向に原点回帰か?」と言われたそうですが、このアルバムの方がよっぽど原点回帰っぽい。

方向転換した『TABOO』以降のアルバムの中では、おそらく最も明るい作風です。浜辺でビキニをさがしちゃったりします。いちおうダークテイストな『INTER RAPTOR』とかもあるのですが、他のところでハジケまくっているので、愉快な印象が強く残ります。'90年代のあの閉塞感はなんだったのか。

シングルの『エリーゼのために』と『MISS TAKE-僕はミス・テイク-』は、この曲名でこの曲調?ってなったなあ。ただ、『エリーゼのために』は、個人的にはアルバムの中の1曲めにしておいた方が楽しかったと思います。


なんとなく物足りない感じもしますが、そもそも2005年以降のアルバムは、これ以外みんな曲数が多いんですよね。シングル2曲カップリング2曲で全11曲って実は普通なんですけどね・・・。聴きやすいし好きな曲は多いけど、驚きはあんまりない。

いや、もしかしたらこういうシンプルなのが出てきたことが驚きかも。濃厚煮干しラーメンで有名なお店がいきなり塩ラーメン出してきた、みたいな。その塩ラーメンは美味いし、人によってはそっちの方が好きなんだろうけど、濃厚二ボニボを期待していたら「え?」みたいな。





・歴代順に他のアルバムについても書いていますので、よろしかったら過去記事もお願いいたします! 

・CATALOGUE of Pullerna-BUCK-TICK全アルバム紹介シリーズもくじ-

この記事を書いた人


henkou_ver

プラーナ

サブカル中二病系。永遠の14歳。大人のお子様。

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