ぷらすです。

ざっくりと映画史の流れを知ることで、古い映画を楽しむポイントが分かるのではないかとスタートしたこの企画。
前回は、ジャンル映画が盛り上がった1980年代から、CG映画が登場した1990年代ご紹介しました。
今回はいよいよ最終回。2000年~現在までをご紹介します。

ネット配信ドラマと大作化


2000年代になると、DCやマーベルなどのアメコミスーパーヒーローなどのSF映画や、「ロード・オブ・ザ・リング」や「ハリーポッター」などのファンタジー大作が次々に作られ、大ヒットとなります。



大ヒットの理由として、1990年代から始まったCG技術の進化によって、これまで技術的に難しかったSF映画やファンタジー映画が作りやすくなった事と、2001年9月11日に起こったアメリカ同時多発テロ事件からの湾岸戦争などに大きなショックを受けた人々の、「辛い現実を見たくない」という気持ちがタイミング的に合致した事が大きいのではないかと言われているようです。

また、ケーブルテレビやネットでの動画配信サービスの登場と、2008年のリーマンショックに端を発した不景気によって、動員数が落ちた映画館に観客を呼び戻すべく、3Dや4DXなどのアトラクション的な映画も登場し一時期流行します。
結果、映画の大作化は進み過去ヒット作のリメイクなど、世界的にヒットの見込める作品以外の企画が通りにくくなります。

そのため、ベテラン監督は次々と自由に作品が作れる動画配信サービスの、オリジナルドラマ・映画に舞台を移していき、ハリウッドは世界的ヒットを見込める大予算の大作とアイデア勝負な低予算の映画に二極化していくんですね。

アジア映画の台頭




一方、2000年以降は非ハリウッドのアジア映画が世界的ヒットするようになります。
1990年代からハリウッド映画を研究して、国策として映画文化輸出を狙う韓国映画や、「バーブバリ」の大ヒットが記憶に新しいインド映画。
好景気に乗って(ハリウッドからスタッフやキャストを招いて)次々大作がつくられる中国映画。
自国の格闘技を前面に出したアクションで、低予算ながら世界のファンを驚かせたタイやインドネシア映画などなど。



日本はというと、「万引き家族」でカンヌ映画祭パルムドールを受賞した是枝裕和監督を始め、才能ある監督が登場する一方で、ジブリを次ぐ次世代監督によって夏休みの大作アニメが作られるようになり、2016年公開の「君の名は。」は250.3億円という異例のメガヒットを記録したんですね。

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というわけで、ざっくり映画史を振り返ってきたこのシリーズはこれで終了です。
もちろん、細かく語ればまだまだ色んな流れがあるんですが、今回は映画の始まりと、その後の映画界に影響を与えた大きな流れだけを、ざっくり拾っていきました。

今は、レンタルビデオや動画配信サービスなどで、新しい映画も古い映画も全部フラットに観られる状況なんですが、ざっくりと歴史や流れを踏まえて「線」として映画を観ると、「点」として単体で映画を観るのとは違った感覚なのではないかと思ったりするし、このシリーズを通して、名前は知ってるけど観たことのない映画に興味を持ってもらえたら嬉しいです。

ではではー(´∀`)ノ


ざっくり歴史を知ると映画はもっと楽しくなる-1

ざっくり歴史を知ると映画はもっと楽しくなる-2

ざっくり歴史を知ると映画はもっと楽しくなる-4

参照元:

ウィキペディア 

#96山田玲司のヤングサンデー|『とにかくこれだけは抑えとけ!〜レイジなシネマアーカイヴ・第一幕「ざっくり映画史編」開帳!!』
この記事を書いた人 青空ぷらす

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