前回まで、延々とZIGGYについて書いてきました。

ZIGGYは途中でメンバーが半分になったり変則的になったりして、人間関係があまり安定しなかったのですが、同時期にデビューしたロックバンドで、30年以上の長きにわたってずっと、全くメンバーが変わらない方々がいらっしゃいます。


・BUCK-TICKとかいうリビングレジェンド

それが、BUCK-TICKです。

なにせ、50代になった現在でも、ほとんどのメンバーが結婚しているにもかかわらず、みんなでお昼までお酒を呑んでいたり、誕生日パーティーを開いたりする仲の良さ。

デビュー当時からずっと途切れないファンもいつつ、かつて髪の毛を逆立てていた頃に夢中になったけど結婚や育児や就職などで離れ、ちょっと落ち着いてきた頃に再びファンになる出戻りさんもいつつ、近年はロックフェスによく出演しているのでそこで興味を持った若いファンもいつつ。

同輩のX JAPANや後輩のLUNA SEAは、いったん解散して10年ほど後に再結成しましたが、BUCK-TICKに関してはソロ活動をしていた1年間を除いて、空白期間がほとんどありません。

それだけに作品数も膨大なのですが、初期と現在ではまるで違うバンドのような作風でびっくりします。歴史順に書いていきます。


・ソフトなヤンキーのビートロック『HURRY UP MODE』


HURRY UP MODE
BUCK-TICK
ビクターエンタテインメント
1990-02-08


初のフルアルバムで、唯一のインディーズ作品。LPとCDの両形態で発売され、CD版は日本初の単独アーティストによるインディーズCDアルバム。で、当時モノのCDにはボーナストラックが2曲、追加されています。


1987年の作品ですが、ブレイク後に異常な高価格で取り引きされていたことへの対応として、1990年リミックス版が発売されました。自分が持っているのはそちらです。ただ、1990年版はボーナストラックが飛ばされていて(LP版に忠実な曲順)、結局は今でもAmazonなどでプレミアが付いています。

群馬県出身の偉大なるロックバンドBOOWYに憧れていて、アマチュア時代に氷室京介さんとお会いしたこともあるとのことで、ビートロックへの傾倒がよくわかります。後のダークなイメージはほとんどなく、どちらかといえば、田舎のヤンキー兄ちゃんみたいな空気感。それもなんか、ソフトなヤンキー。タバコは吸うけどケンカはしない、みたいな。

『FLY HIGH』や『MOON LIGHT』なんかはとてもポップで楽しく跳ねられる曲です。'80年代だなあ・・・と今の視点だと思ってしまうけど、当時は最先端だったんだろうなあ。ほとんど全部、作詞も作曲もギターの今井さんの担当ですが、この時期の歌詞はとても甘い。そして「ハート」がやたら出てくる。


・キラキラ可愛いメジャーデビュー作『SEXUAL XXXXX!』

SEXUAL XXXXX!
BUCK-TICK
ビクターエンタテインメント
1987-11-21


メジャーデビューアルバム。タイトルはお察しの通り、性的にクロスする行為のことです。元々は『SEXUAL INTERCOURSE』とモロなタイトルでしたが、放送コードに引っかかったのかな?

いかにもバブル期らしい、キラキラしていて派手で愉快なポップス。『HURRY UP MODE』はワルっぽい匂いがしたけど、こちらは随分と可愛らしく、アイドルちっくな匂いすらします。実際、ボーカルの櫻井さんのイケメンぶりを前面に押し出したような写真が多くて、そういった売り方も考えられていたのかもしれません。

歌詞はさらに甘々になり、タイトル曲のサビなんて「WANT YOU,WANT YOU OHHH~! OH MY DARLING~」という・・・。この数年後にゴシックな作風に移行するとは思えない。ただ、ブッ飛んだ作詞センスはこの頃から開花していて、「トケズニイタダケドスベテハ」なんていう不可思議なフレーズで締めくくられます。

こちらもバブル期の匂いがするのですが、今になってみると逆に新鮮だったりします。唯一、『HYPER LOVE』だけは、現在のミステリアスな雰囲気への布石。


この記事を書いた人


henkou_ver

プラーナ

サブカル中二病系。永遠の14歳。大人のお子様。

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