ZIGGYシリーズの9回めで、いちおうここで、ひと区切り。




・王道だけどブルージーな雰囲気『ROCK AND ROLL FREEDOM!』

Rock’n’Roll Freedom
ZIGGY
トライエム
2003-09-18


『HEAVEN AND HELL』シリーズを経ての2003年リリース作。このあたりから、活動停止前のブルージーなZIGGYへと移行。

中でも。7分を超えるフル脱力チューン『もぬけのから』の哀愁は物凄い。バンドブームは遠くなりにけり。『YELLOW POP』みたいに「齢増電的楽団」などと自嘲する余裕ももうなくなってしまった。

とはいえ、「This is ZIGGY」をコンセプトに、王道を意識して作られたのだそうです。確かに他の収録曲はベタにアッパーなものばかり。・・・なんだけど、昔とはギターの音が明確に違うのが、自分でもわかる。もろにローリング・ストーンズの『Jumpin' Jack Flash』な、『HELLO』のリフとか。


あと、これは、自分が唯一、ほぼリアルタイムで買ったZIGGYのオリジナルアルバムです。これ以前のものは、『HEAVEN AND HELL コンプリートボックス』を除いて中古です。・・・だって、CD屋にもレンタル屋にもなかったんだもん。クレジットカードが作れない高校生だったからAmazonも無理。


今は定額配信サービスでも聴けるから良いのですが、レコード会社の事情からなのか、一部のアルバムがすっぽり抜けていたりもするんですよね・・・。


・枯れてノスタルジックに。『JUST A ROCKIN' NITE』

JUST A ROCKIN’NITE
ZIGGY
トライエム
2005-01-26


本格的に渋くなり、枯れたギターの音色が印象的な作風。'90年代のZIGGYしか知らなかったら面食らうと思います。これは唯一、iTunesで買いました。だって店頭に・・・。梅田のタワーレコードにすらなかったぞ?

で、正直このアルバムは、個人的に最も苦手です。タイトルチューンの『JUST A ROCKIN' NITE』は、アマチュア時代に作ってお蔵入りになっていた曲を出してきたとのことですが、やっぱり空気感が'80年代・・・いや多分もっと古い。

『HOT LIPS』を作り直したような作風に思いました。それだけに、マッキーか?と思うくらいに爽やかな青春チューン『INNOCENCE OF BLUE』が浮いている・・・。

どうも自分にはまだ早いらしく、理解するには時間がかかりそうです。


・20年後の哀愁『NOW AND FOREVER』

NOW AND FOREVER“PV EDITION”
ZIGGY
徳間ジャパンコミュニケーションズ
2007-10-24


活動停止前としてはラストアルバム。

ブルージーここに極まれり、という作風で、かつてのポップな曲は少なめ。ということで、ファンの間でも賛否両論があったそうです。

リードチューンの『LEWIS』がなんともエモい(って表現が適切かどうかわからないけど)。


あの部屋の汚い壁に貼り付けていたのは
1972 モノクロのグリマーツインズ
乾き切ってるのに何故か夜はべたついて
錆びた弦の上で
歌は飛び回ったり跳ねてた



「グリマーツインズ」とは、ローリング・ストーンズのミック・ジャガーとキース・リチャーズのコンビのこと。ミックとキースは幼少時の知り合いで。18歳の頃に再会してから現在に至るまで、50年以上の長きにわたる親友です。1972年はメンバーの幼少期で、グリマーツインズに憧れた自分たちが組んだバンドが20年も経ったことをしみじみと歌う名曲。なんだけど、不思議な悲しさがあります。

「ゆきずりの風くらいになら俺もなれるから」とさりげなく誇りを呟いているのがなんとも渋い。人生のどこかで言いたいセリフだ。どこで言うのかわからんけど・・・。


初期の名曲『I'M GETTIN' BLUE』のアンサーソング『NOW AND FOREVER』も20年を語る曲ですが、なぜレゲエ調なのか気になる。この少し前に流行っていた、湘南乃風『純恋歌』を意識したのだろうか?


土砂降りの雨は何度も通り過ぎて行ったけど
捜してたはずの言葉がまだ見つからないんだ



・・・23年かけても見つからなかったそうです。

このアルバムを以てZIGGYは活動停止。メンバー不定の限定的な再結成を何度か行った後、2017年に活動を再開しますが、ボーカルの森重さん以外は全員が脱退、現在は実質的に森重さんのソロなので、バンドとしてのZIGGYはこの時期が最後。

正直、個人的にはここで解散したと思っていますが、去年から活動している森重さんソロに限りなく近いZIGGYも、それはそれで好きです。でもやっぱり、いちばん好きなのは『ZOO&RUBY』の時期かな。




・コナンに導かれた'80年代後半のせかい-ZIGGY全アルバム紹介Vol.1-

・BADでカッチョいい歴史-ZIGGY全アルバム紹介Vol.2-

・絶頂期から過渡期。でもここらへんからが好き。-ZIGGY全アルバム紹介Vol.3-

・ユニットになって劇的に変化-ZIGGY全アルバム紹介Vol.4-

・光と影の1996と1997-ZIGGY全アルバム紹介Vol.5-

・転がっていく過程-ZIGGY全アルバム紹介Vol.6-

・名前を変えたことで若返り?SNAKE HIP SHAKES期-ZIGGY全アルバム紹介Vol.7- 

・元から2枚組だったら大作だった『HEAVEN AND HELL』シリーズ-ZIGGY全アルバム紹介Vol.8-

この記事を書いた人


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プラーナ

サブカル中二病系。永遠の14歳。大人のお子様。

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