またも久しぶりなのですが、ZIGGYシリーズの8回めです。前回は、契約の都合上でSNAKE HIP SHAKESと名前を変えていた時期について書きましたが、今回はその後、ZIGGYの名前を取り戻した頃。


・名前が戻っても若返ったまま!『HEAVEN AND HELL』

HEAVEN AND HELL
ZIGGY
トライエム
2002-07-24


結成15周年を迎えた2002年にZIGGYの名前が復活。あんまりパッとしなかった(失礼)暗黒期の10周年とは違い、精力的にツア-を行い、アルバムも年に2枚リリースと、やる気に満ち溢れています。

通称「金盤」とファンの間で呼ばれる『HEAVEN AND HELL』は、トータル40分を切るコンパクトさ。バラード一切なし、1枚を通してパンキッシュに突っ走る、SNAKE HIP SHAKES時代の若々しさをそのまま継承したような作風。久しぶりにオリコンの39位にまで上昇しました。


常識なら変えてやる
証明してみせてやる
俺にだってできることを
命 削り



と、のっけから熱い。王道少年マンガのように熱い。アルバムタイトルと同じ先行シングル『HEAVEN AND HELL』もまた、努力と友情と勝利のアッパーチューン。「JULIA」って誰だ?歌詞に誰かよくわかんない外国人女性の名前が出てくるロックの曲、今あんまりない。

勢いが魅力的なアルバムだけど、自分が好きなのは、ZIGGYにしては珍しいメロコアチューン『CELEBRATION』なのです。癖になる・・・このアルバムの中では浮いているけど。

バッドボーイズロック時代から続く「ギラギラしたZIGGY」としては最後のアルバムになるので、バンドブーム期に夢中になった方が気に入るのはこのあたりまでかと思います。


・落ち着いた雰囲気の半セルフカバー集『HEAVEN AND HELL Ⅱ』

HEAVEN AND HELL II
ZIGGY
トライエム
2002-12-18


こちらは通称「銀盤」で、攻めまくりの金盤とは対照的にアコースティックな曲やミディアムテンポの曲で構成されています。

冒頭の『INNER SPACE FLIGHT#1』は、当時のベースの津谷さんの曲。優しいアルペジオに恍惚とした森重さんのファルセットが乗っかる美しい名曲。「リバプールから届いた声が20世紀の革命だった」という締めの歌詞は、ビートルズを意識したのかな?実際に、『ZOO&RUBY』に入っていてもおかしくなさそうな曲だし。

先行シングル『誓い~放浪者の丘の静けき夜~』はこれまた名曲。タイトルからして最高に高2心を刺激されます。ドイツ語やフランス語の曲タイトルで喜ぶのは素人。違いがわかる高2は、こういうさりげない文学センスを携えたセンテンスに漂う機微がどうのこうの・・・(語彙が高2未満)。


そして、もともとセルフカバーアルバムにする話があったらしく、過去の曲のリメイクがいくつか収録されています。

初期の代表曲『BURNIN' LOVE』はブルージーなアレンジになり、枯れた仕上がりに。原曲にも寂れた雰囲気はあったけど、こちらは更に悲しさが増していてたまらない。

ヒットシングル『Jealousy~ジェラシー~』は、スパニッシュなギターが印象的なアレンジ。


怯えた目をした少女は時計が居眠りした間に
誰もがうらやむ真紅のドレスに着替えていた



という『不思議の国のアリス』的な世界観の歌詞がここに乗っかると、スペインなんだかイギリスなんだかよよくわからなくなってくる・・・。最後の「じぇーら、ずぃぃぃ......」という、井上陽水さんの『ジェラシー』ばりに悲しげな高音で歌われたら、もう迷い込んで出て来られなくなる・・・何いってんだ俺。


ヒットアルバム『KOOL KIZZ』の代表曲『I WANT YOU TO KISS ME ALL NIGHT LONG』は、『KISS ME』と名前を変えてリメイク。そして、これが最も原型を留めていない。ジャジーでオサレな演奏に艶めかしい女声コーラスが飛び交う、アダルティーな仕上がり。面白いけど、原曲の方が好き。

『HEAVEN AND HELL Ⅱ』の方が好きだという方は、この先から活動停止までのZIGGYを割りと気に入ると思います。


・出すのが早すぎた。お得盤『HEAVEN AND HELL コンプリートBOX』

HEAVEN AND HELL コンプリートBOX (DVD付)
ZIGGY
ファーストディストリビューション
2004-02-25


上述の2枚のCDを収め、更に、渋谷公会堂での15周年記念ライブの模様を映したDVDを付けたBOXセット。ですが、この3点のアイテムの発売から1年半後という短いスパンでいきなり出たので、当時のファンからは悪名高い。

逆に、後追いの方からすればお得な商品です。実際に、これが自分が初めてリアルタイムで買ったZIGGYのアイテムです。CDは後でバラでまた買ったけど・・・。最初から2枚組で発売していれば、大作になっていたはず。




・コナンに導かれた'80年代後半のせかい-ZIGGY全アルバム紹介Vol.1

・BADでカッチョいい歴史-ZIGGY全アルバム紹介Vol.2-

・絶頂期から過渡期。でもここらへんからが好き。-ZIGGY全アルバム紹介Vol.3-

・ユニットになって劇的に変化-ZIGGY全アルバム紹介Vol.4-

・光と影の1996と1997-ZIGGY全アルバム紹介Vol.5-

・転がっていく過程-ZIGGY全アルバム紹介Vol.6-

・名前を変えたことで若返り?SNAKE HIP SHAKES期-ZIGGY全アルバム紹介Vol.7-





この記事を書いた人


henkou_ver

プラーナ

サブカル中二病系。永遠の14歳。大人のお子様。

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