ちいさなかえるくん  甲斐信枝  福音館書店

  季節は春です。表紙を見ると、タンポポの黄色い花が咲いています。
 啓蟄って知ってます?
 
 (ウィキペディアより)
   啓蟄(けいちつ)は、二十四節気の第3。二月節(旧暦1月後半から2月前半)。「啓」は「開く」、「蟄」は「虫などが土中に隠れ閉じこもる」意で、「啓蟄」で「冬籠りの虫が這い出る」(広辞苑)という意を示す。春の季語でもある。
(以上引用終わり)






  この、虫のなかには、かえるも含まれています。冬眠していたカエルくんは、当然腹ぺこなので、土から出てくるなり獲物を探して冒険です。

 まず目に入ったのは、モンシロチョウ。
 科学的視点から見ているので、このかえるもモンシロチョウも、リアルです。タンポポなんかは、花弁のひとつひとつが丁寧に描かれていて、絵というよりは写真に近い。そしてそのモンシロチョウも、リアルにひらひら舞っています。
 それをみてかえるくんは、「ごちそうだ!」と思うわけです。

 へえっ! かえるって、チョウチョも食べるんだ!
 と、思うひともいるかも知れませんが、かえるは大抵の小昆虫を食べるようです。
 チョウチョはもちろん、トンボも、ガも、クモも獲物の一つ。
 ゴキブリは……どうかな……(汗)
 ともあれ、かえるくんは、モンシロチョウめがけて飛びかかります。





 あれっ。と思った人は偉い。
 わたしも、思った。
 だってこのかえるくん、舌で獲物を巻き取ってない。
 飛びかかってつかまえようとしてる。
 それじゃ、逃げられるのは当然ですね。

 予想通り、モンシロチョウに逃げられてしまうかえるくん、次のタンポポ畑に移りますと、そこにモンシロチョウの大群が!
 よりどりみどりなのに、またも逃がしてしまうかえるくん。
 ドジなやつ……。



 いろいろ失敗しても、めげずに挑戦し続けるかえるくん。
 小さい命の一生懸命な姿に、微笑みが浮かびます。
 途中で現れるあの天敵に驚きつつ、目的を見失わない。
 人間もまた、こういう姿を見習いたいものですね。

 ダメなことが続いても、落ち込むことが続いても、いつかは明るい日がやってくる。
 人生波あり谷ありです。かえるくん、がんばれ。
 絵がリアルなだけに、思わず感情移入したりして。

 最初から最後まで飛びかかってつかまえようとしてるかえるくん。
 方法を変えず、めげず、まっすぐに、一途にひたむきに。
  場所をタンポポ畑からレンゲ畑に変えたりもしますし、クマンバチにおびえたりもしますが、あきらめないでいるということは大切ですね。
   夢をつかまえるまでは、粘り強くがんばりましょう。

 

 
  あすにゃん
  猫とお菓子と広島がすきです!
 漫画家の たらさわ みちさんと 仲良しです。

 
  

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