ぷらすです。
昨日、いつものようにツイッターを眺めていたら、目を疑う記事が。

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Vol.3』 ジェームズ・ガン監督が降板 ― 過去の発言が問題視される

話を要約すると、映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』を大ヒットに導いた監督、ジェームズ・ガンが過去にツイートした不適切なジョークの数々を問題視され、3作目の監督を降板。
今回の降板はディズニーからの一方的な解雇であり、(マーベル・スタジオを有する)ウォルト・ディズニー・スタジオのアラン・ホルン会長は、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Vol.3』や今後のディズニー関連作品にジェームズ監督を関与させない方針を発表した。

という内容でした。

僕は知りませんでしたが、ジェームズ・ガンが2008~2011年ごろにかけて小児性愛(ペドフィリア)や強姦などに関するジョークを多数ツイートしたことは本人も認めていて、その内容も「小さい男の子に触ってもらうのが好き」「レイプされて一番良いことは、終わったあとに“気持ちよかった、レイプじゃない!”と思うこと」「笑いは最高の薬。だから僕はエイズ患者を笑う」など相当酷いものであるらしく(しかも膨大な数)、確かに擁護出来るものではありません。

ただ、発言自体は10年近く前のことで、ガン監督は、Buzzfeedのインタビューでこの件に関して次のように答えているそうです。

『ガーディアンズ(・オブ・ギャラクシー)』は僕に人との関係についてずっと深く考えさせたという気がする。僕はTwitter上でイヤなやつだったんだ。クソほど尖ってて喧嘩腰で腐った事を書いてた。
https://twitter.com/Svnao/status/1020470943959769088

突然マーベルとディズニーで仕事をする事になって、もうそういう事はできないんだと感じた。自分の生活が邪魔されると思ったよ。だけど本当は僕にとってそれは大きな、巨大な好機だった。ああいう事をする事で自分は人を遠ざけていると気付いたんだ。こうなる事を強いられた時」
https://twitter.com/Svnao/status/1020470946786787328

――彼は手を胸に置いた――「より自分らしいと感じた」 "こう"とは? 「"繊細"、かな?」と彼は答えた。「"前向き"。つまり、僕は心から人が大好きだ。その週の不快な話題をなんでもジョークにする事をやめる事で、本当の自分、とても前向きな人間でいることを余儀なくされたんだ。ほっとしたよ。
https://twitter.com/Svnao/status/1020470948393189376

そして、今回の解雇についても、彼はディズニーの決定を受け入れ、

「10年近く前の発言や、挑発的であろうとする不幸な努力は、当時から完全に間違っていたものです。以来、私は長年後悔してきました。愚かで全く面白くないだけでなく、非常に無神経で、私自身が望んでいた挑発とも違うものだったからです。また、それら(の発言や態度)は、現在やこれまでの私を反映するものでもないからです。

それから長い時間が経ちましたが、私は今日のビジネス的な決定を理解し、受け入れます。長い年月が経過してもなお、当時の自分自身のふるまいについては私に全責任があります。今できることは、心から、誠実に後悔の念を表明すること以上に、私自身がなりうる最高の人物になるということだけです。受け入れ、理解し、平等性に貢献し、公の場での発言や責任に対してさらに思慮深くなるということです。私の関わる業界、またそのほかの皆さんに、改めて深くお詫びいたします。皆さんへの愛をこめて。」https://theriver.jp/gotg3-james-gunn/

とメディアを通じてコメントしています。

まぁ、ここまでなら単に自業自得と言えるかもしれません。
しかし、話はそう単純ではないようで、以前より、ドナルド・トランプ米大統領の政策や本人の人格を厳しく批判するツイートを繰り返していたジェームズ・ガン監督。

結果、大統領の支持者から議論になったり、支持者からの一方的な攻撃がなされることも珍しくなかったのだそうです。今回、一連の投稿を発見して問題視したのも、米国の保守系ニュースサイトThe Daily Callerだったのだとか。
さらに過去の発言を多数発掘し拡散したのも一部では有名なトランプ支持者たちだそうで、つまりは“そういう事”らしいんですね。

もう一度書きますが、今回の件で僕は彼の過去のツイートに対して一切の擁護をするつもりはないし、ディズニーの決定も(言いたいことは山ほどありますが)責める気はありません。

トランプ支持派とのやり取り云々についても、きっと彼自身脇の甘い部分もあったのでしょう。

ただ、上記の記事やツイートの内容が本当なら、件のツイートは2008~2011年のもので、その件に関して彼は隠していたわけでもなく、自らのツイートを後悔し反省していることも数年前からメディアを通して公表していたわけですね。

そして彼は監督作の『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』という世紀の大傑作を世界のファンに届けてくれた、僕が最も信頼する監督の一人でもあり、2本の作品を観れば彼が(ユーモアを交えつつも)いかに真摯に仕事に取り組み、大切なメッセージを発信していたかが分かります。

アメコミ翻訳家の光岡光子さんは、今回の件に関して次のようなツイートをしています。

私がマーベルで一番好きなのは、汚点と言える経歴を持つ人物が、セカンドチャンスを得てヒーローになるという物語です。そうした物語を愛する一ファンとして、今後のジェームズ・ガン監督を心から応援・支持します。https://twitter.com/mitsumitz/status/1020495862844121088

僕もまったく同感ですし、今回の件を知った上でジェームズ・ガン監督が僕にとっての「ヒーロー」であることに変わりはありません。
なので僕は、誰が何と言おうと現在の、そして未来のジェームズ・ガンを断固支持・応援します!

ではでは。

この記事を書いた人 青空ぷらす

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