うらしまたろう 福音館書店  時田史郎 再話



    
    浦島太郎の伝説には、いろんなラストがあるそうです。
 おじいさんになるのは皆さんご存じの通りでしょうが、鶴になった乙姫さまと亀になった浦島太郎とが踊り合う、というのもあるとか。
 
 というわけで、うらしまたろうです。アインシュタインが重力と時間を説明するのに、
「ウラシマ効果」という言葉を使って説明した話は、その筋では有名です。
 ロケットが光に近づけば近づくほど、宇宙飛行士の年はとらなくなり、地上に帰ってみたら浦島太郎みたいに地上のほうがめちゃ年を取ってるってヤツですね。
 日本の科学者の影響を受けていると思うと、なんだか誇らしい気持ちです。

 そりゃそうと、うらしまたろうがおとひめさまに歓迎されるパーティが、なぜ催されたのか?
 命を救ってくれただけでなく、おとひめさまがたろうを気に入り、お婿さんにしたいと思ったからで、二人は結婚したため披露宴が設けられた、という説を読んだことがあります。
 ひとつの伝説にも、いろんな研究があって、面白い。

 雑学はこの辺にしておいて、ストーリー展開をざっと紹介。
 昔、親孝行な浦島太郎が海で釣りをしていた。その日は時化で魚もザコしかとれない。しかしめげずにがんばってるうちに、子どもがカメをいじめているのを目撃。ザコとカメを取り替えっこしてカメを解放する。
 のちにカメが再び現れ、そのそばに美しい女の人が。
「いじめられていたカメはわたしだった。救ってくれたお礼をしたい」
 てなわけで、浦島太郎は海底へ―――。

 ここでツッコむ人がいる。
 酸素ボンベなしで潜るんかい!
 そうなんです。酸素ボンベはありません。いいじゃん、細かいところはどうでも。竜宮城だって海底にあるかどうかもわからんし。そもそも、美しい女に誘われて知らない土地へとほいほいついていくうらしまたろうって、そそっかしいし素直すぎる。ワナだったらどうします。人間を食らう化物のいる竜宮城だったら?

 しかしうらしまたろうは、無事竜宮城に到着。竜王に子どもになれなんて言われちゃってる。
 龍の子どもになっても、困りますよね。ほかに両親もいるんだし。
「すぐ帰ります」
 と言って帰らずに、毎日のらくらするうらしまたろう。親孝行ってほんとなの?

 疑問はさておき、うらしまたろうはおとひめさまに不思議な部屋を案内してもらいます。これが、ウグイス長者みたいな部屋でして、部屋ごとに春夏秋冬が見られるというものです。
 今で言う、バーチャルリアリティみたいなものかな。
 最初は珍しがっても、故郷のことを思い出して帰りたいと言い出すうらしまたろう。
 で、玉手箱をもらって帰るが……。

 開けるなと言ってお土産を渡すってどうよ?
 おとひめさまは、最初から最後まで、わからん人でした。
 ……おいしい話には気をつけろってことかな。

   あすにゃん
  猫とお菓子と広島がすきです!
 漫画家の たらさわ みちさんと 仲良しです。

 


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