『ジャッキーのゆめ』  あいはら ひろゆき ブロンズ新社

くまのがっこう ジャッキーのゆめ (PICT.BOOK)
あいはら ひろゆき
ブロンズ新社
2012-02-01



  くまのがっこうシリーズです。
 くまのがっこうのくまの子たちは、ぜんぶで十二匹。
 みんなで仲良く暮らしており、
 その十二匹のうちの紅一点が ジャッキーです。

 それで思い出したんですが、外国の童話では十二ってわりと、一般的ですよね。
「いばらひめ」で、お姫さまの誕生日に招かれたのは、十二人の妖精たち。
 仲間はずれにあって、十三番目が意地悪をするストーリー展開です。







「白鳥の王子」では、十二人の王子さま。継母に白鳥にされて、妹がいばらで編んだセーターを着て、元に戻ります。

「アーサー王と円卓の騎士」も、十二人じゃなかったっけ?
 ランスロットとグィネビア姫の悲恋が彩りを添えます。






 そういう外国の影響をウケているのかいないのか、作者は日本人です。
 絵本は日本ウケする絵柄のくまさん。
 今回の主役は、女の子のジャッキーちゃん。
 お兄さんたちに、大人になったらなにになりたいの?
 と聞かれて考えます。

 昭和の時代には、『ミンキーモモ』というアニメが、大人になったらなんになるっていう夢をかなえておりました。
 主人公のモモは魔法少女で、魔法で夢を叶えるために、ジャーナリストになったり、大工さんになったり、さまざまな職業のプロフェッショナルになった、という記憶がありますが、もう遠い昔なので記憶違いもあるかもしれません。
  もちろんジャッキーちゃんは魔法少女ではありませんから、モモのように呪文をとなえつつダンスをする、というシーンは絵本ではありません。
 そういう絵本じゃないんだよ! (笑)
 今回の話は、ジャッキーが、大人になったらなんになるかを、お兄ちゃんたちにかたるお話です。

 ジャッキーの夢は、突拍子もないものです。
 彼女には、欠けたものがあって、それを埋めたいと思っているわけです。
 お兄ちゃんには、負けたくないものがある。
 いちばんのおちびちゃんで、足もあまり速くなさそう。
 だから、それとは反対のことを夢に語ります。
 ジャッキーはかわいいですね。






 おとなになったら、どうしたい?
 聞かれた男の子の夢は、サッカー選手やその監督など、スポーツ選手。教師、IT技術者、ユーチュバーなんてのもあるそうな。
 女の子は保育士、医師、パティシエール、看護師など、ひとの面倒を見たり、自分が楽しめる職業を夢見るひとがあるそうで。

 だったら、ジャッキーは?
 どんな職業に就きたいのかな?
 聞かれてやっぱりジャッキーは、あいかわらず突拍子もない夢物語。
 この子には、ユーチュバーなんて裸足で逃げ出すかもしれません。

 あすにゃん
  猫とお菓子と広島がすきです!
 漫画家の たらさわ みちさんと 仲良しです。

 

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