『ジャッキーのゆめ』 あいはら ひろゆき ブロンズ新社
くまのがっこうシリーズです。
くまのがっこうのくまの子たちは、ぜんぶで十二匹。
みんなで仲良く暮らしており、
その十二匹のうちの紅一点が ジャッキーです。
それで思い出したんですが、外国の童話では十二ってわりと、一般的ですよね。
「いばらひめ」で、お姫さまの誕生日に招かれたのは、十二人の妖精たち。
仲間はずれにあって、十三番目が意地悪をするストーリー展開です。
「白鳥の王子」では、十二人の王子さま。継母に白鳥にされて、妹がいばらで編んだセーターを着て、元に戻ります。
「アーサー王と円卓の騎士」も、十二人じゃなかったっけ?
ランスロットとグィネビア姫の悲恋が彩りを添えます。
そういう外国の影響をウケているのかいないのか、作者は日本人です。
絵本は日本ウケする絵柄のくまさん。
今回の主役は、女の子のジャッキーちゃん。
お兄さんたちに、大人になったらなにになりたいの?
と聞かれて考えます。
昭和の時代には、『ミンキーモモ』というアニメが、大人になったらなんになるっていう夢をかなえておりました。
主人公のモモは魔法少女で、魔法で夢を叶えるために、ジャーナリストになったり、大工さんになったり、さまざまな職業のプロフェッショナルになった、という記憶がありますが、もう遠い昔なので記憶違いもあるかもしれません。
もちろんジャッキーちゃんは魔法少女ではありませんから、モモのように呪文をとなえつつダンスをする、というシーンは絵本ではありません。
そういう絵本じゃないんだよ! (笑)
今回の話は、ジャッキーが、大人になったらなんになるかを、お兄ちゃんたちにかたるお話です。
ジャッキーの夢は、突拍子もないものです。
彼女には、欠けたものがあって、それを埋めたいと思っているわけです。
お兄ちゃんには、負けたくないものがある。
いちばんのおちびちゃんで、足もあまり速くなさそう。
だから、それとは反対のことを夢に語ります。
ジャッキーはかわいいですね。
おとなになったら、どうしたい?
聞かれた男の子の夢は、サッカー選手やその監督など、スポーツ選手。教師、IT技術者、ユーチュバーなんてのもあるそうな。
女の子は保育士、医師、パティシエール、看護師など、ひとの面倒を見たり、自分が楽しめる職業を夢見るひとがあるそうで。
だったら、ジャッキーは?
どんな職業に就きたいのかな?
聞かれてやっぱりジャッキーは、あいかわらず突拍子もない夢物語。
この子には、ユーチュバーなんて裸足で逃げ出すかもしれません。
あすにゃん
猫とお菓子と広島がすきです!
漫画家の たらさわ みちさんと 仲良しです。
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