名探偵のコナンくんに教えてもらった、1987年のメジャーデビューから改名時期や活動休止を経て、現在もその名前で転がりつづけているロックバンド・ユニット・ソロプロジェクト・・・な、実に複雑な経緯を歩む、偉大なる「ZIGGY」について、後追いのクソガキが好き勝手に書くシリーズ3回め。


1回め→コナンに導かれた'80年代後半のせかい-ZIGGY全アルバム紹介Vol.1-

2回め→BADでカッチョいい歴史→ZIGGY全アルバム紹介Vol.2-


・活動休止中に出たのがもったいないミニアルバム。『SOUND TRAX』

SOUND TRAX
ZIGGY
徳間ジャパンコミュニケーションズ
2014-08-06


前作『KOOL KIZZ』がヒットを飛ばしている真っ最中に、突如の休養宣言。休養期間中には、バンドを主人公としたアニメ映画『それゆけ!R&R BAND』が公開されました。アニメの内容についてはよくわかりませんが、殺人事件の犯人にされかけ、その経緯で出会ったストリートロックミュージシャンたちとの友情を描いたメンバー4人の物語、らしい・・・。うーん。なんじゃそりゃ?結成から成功までのドキュメンタリーとかではないのかあ。

それゆけ! R&R BAND [DVD]
ZIGGY
徳間ジャパンコミュニケーションズ
2014-12-24



さて、そのアニメ映画の劇中で使用された4曲を収録したミニアルバムですが、ゴキゲン(死語)なサウンドとエモい(現代語)バラード。こういうのを当時シングルで切っておけば売れたんじゃないかな?と思ってしまいます。特に『La Vie en Rose』は本当にもったいない。自分が当時のプロデューサーなら、活動休止したとしてもこれだけシングルで切るよ・・・。実質的にこれが映画の主題歌みたいなものなのかな。いちばん華やかに思えるし。


赤いバラの花を敷きつめ 俺は眠ろう
シャンパンの雨 派手に俺を酔わせておくれ
堕ちていきたい 背徳のメロディー奏で
意味のない白い世界で ガラスのようなLa Vie en Rose



華とアルコールに囲まれた路地裏の世界で眠りたい。バラ色の人生。それは、意味のない白い世界なのだ、と。デカダンス。今が最高で宵越しのことは気にしねえ。

『KOOL KIZZ』に入っていてもおかしくないというか、入っていたらたぶん他の曲を食っていて、『DON'T STOP BELIEVING』と並ぶ代表曲になっていたと思います。というか、これが最も、あのアルバムのタイトルとジャケットに似合っていると思う・・・。Dirty Suitsに包まれているし。

KOOL KIZZ
ZIGGY
徳間ジャパンコミュニケーションズ
2014-08-06




・最大のヒット作で、いろんな意味で問題作。『YELLOW POP』

YELLOW POP
ZIGGY
徳間ジャパンコミュニケーションズ
2014-08-06


休養期間を経て、1992年にリリースされた作品。最も売れたアルバムですが、問題作でもあります。

ジャケットのイラストからしてもうなんというか、意味がわかりません。なに系なんだこれ?この時点でまだメンバーは20代後半~30代前半ですが、「齢増電的楽団 仁義威(おっさんROCK BAND ZIGGY)」と自虐的に述べています。まあ当時はメジャーシーンに三十路があんまりいなかったのかもしれないな。「黄色流行営利目的(=YELLOW POP)」。売れ線J-POP、と。

・・・でも、売れ線J-POPってこういうのなのかなあ?よくわからない。1992年当時のPOPはこれなのか?違う気がする・・・。

前半の『SWEET MAGIC』から『午前0時のMERRY-GO-ROUND』までの、夏なのはなんとなくわかるけど、ここは南の島か?コロシアムのある国なのか?でもスフィンクスとかいるし・・・。どこの国だ?ここ・・・。エジプト?ローマ?虹の彼方?みんなで焚火を取り囲む?・・・国籍不明な不思議な感覚(ただ、日本ではないことだけは確かだ)が楽しい。

出だしの3曲でどこかの国に飛ばされた次の『ROCK THE NIGHT AWAY』は、、それまでのゴキゲンZIGGYの王道みたいな曲ですが、ゴキゲン路線の曲はこの後しばらくお預けとなり、このアルバムでもこれ1曲だけです。後半の『LET'S DO IT WITH THE MUSIC』はファンシーでそれまでの泥臭さは消えているし。

ダークな疾走チューン『hot girl in black leather』はスティーブン・タイラーふう(?)の「ヤャイヤャイヤァァーァッ!」という連続シャウトが素敵。後にリメイクされる『眠らない25時の街』はアウトロの悲愴感がたまりません。リメイク版ではスキャットが省略されているのが残念。

そして、最大の問題作『のらねこのKUROくん』。タイトルからわかる通りにコミカルな曲で、ベースの戸城さんの作詞作曲で、ボーカルも担当されています。KUROくんは、孤独でヤクザな野良猫。人間どもにヘラヘラ近づきゃ餌にありつける。オイラは自由の身。でも時々おもいだすんだ、あの温かいコタツを・・・。

このアルバムの歌詞は全部、作詞者の森重さんの手書きでかかれているのですが、この曲の作詞者は戸城さんなので、戸城大先生による、マジックで書かれたっぽい骨太な文字と肉球あふれるイラストで2ページが埋め尽くされています。この2ページだけ他のページとまるで雰囲気が違います。なんじゃこりゃ。自分で、としろ のりお「さん」と付けたり、「非ッ常に!キビシー!」というたぶん当時の時点でオヤジしか言わんギャグが入っていたり。

この曲でふざけ過ぎたことによってギターの松尾さんがブチギレて脱退したとかいう噂もあるそうですが、真相はよくわかりません。個人的にはこの曲は大好きで、ZIGGYはもちろん他の参加バンドでも、ここまで戸城さんがふざけている姿は見られないので・・・やってほしい。けど、THE SLUT BANKSでやったら祐さんにブチギレられるのかな・・・。

良くいえば新境地、悪くいえば迷走しているように思える内容ですが、実は個人的には1,2を争うくらい好きなアルバムだったりします。ただ、この路線のままで活動していても、1995年末くらいに解散していそうだなあとも思います。

このアルバムのツアー後、ギターの松尾さんとドラムの大山さんが脱退。4人体制のバンドから2人体制のユニットとなります。ユニット時代の2枚のアルバムについては次回。

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henkou_ver

プラーナ

サブカル中二病系。永遠の14歳。大人のお子様。

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