今回は映画『エレンディラ』について触れようと思う。1983年の作品で監督はルイ・グエッラ、メキシコ・フランス・ドイツ(正確には旧西ドイツ)合作の映画だ。原作・脚本はノーベル文学賞を受賞しているガブリエル・ガルシア=マルケス。鮮やかな色彩の画面にはもちろんマジックリアリズムの世界が広がっている。

ガブリエル・ガルシア=マルケス本人が脚本を担当

監督は自身も脚本家・俳優としても活動していた、1ルイ・グエッラ。当時ポルトガル領であったモザンビークで生まれたブラジル人だ。パリの高等映画学院で映画製作を学んだ。日本での公開作品は少ないものの、ベルリン国際映画祭の銀熊賞を2度受賞し、カンヌ国際映画祭のパルム・ドールに3度もノミネートされている実力派だ。

原作、脚本を手がけたのが以前紹介した小説『百年の孤独』などでマジックリアリズムの旗手としてラテンアメリカ文学ブームを巻き起こし、ノーベル文学賞を受賞しているガブリエル・ガルシア=マルケスだ。内容は脚本は原作の6つの短編と中編『無垢なエレンディラと無情な祖母の信じがたい悲惨の物語』を合わせた世界になっている。余談ながら何か惹かれるものがあるようで、日本では故蜷川幸雄が舞台化をしている。

エレンディラ (ちくま文庫)
ガブリエル ガルシア=マルケス
筑摩書房
1988-12-01


『エレンディラ』の世界とは

エレンディラは祖母と豪華な屋敷で暮らしていた。ある嵐の日、いつも通りに細々とした用事を片付けた後、うっかり寝込んでしまった。その間にろうそくの火が風に吹かれてカーテンに燃え移り、屋敷は全焼。2人は一文無しになってしまう。祖母は「この損害は計り知れない」と言い、国中を旅しながらエレンディラは身体を売ってお金を稼ぎ、その人生のすべてを償いにあてる生活が始まる。あっという間に人気者になるエレンディラの前にある日現れた天使のような少年ユリリス。この出会いが2人の運命を変えていく。
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熱望!DVD化!

主人公のエレンディラ(クラウディア・オハナ)がとても魅力的だ。エキゾチックで可愛らしい。祖母はギリシャの大女優、イレーネ・パパスが演じているがこれもまたいい。魔女のような雰囲気が物語の世界にハマっている。さらに鮮やかな色彩と土の香りがするような風景、脇を固める登場人物、何気ないセリフ、当然ながらマジックリアリズムの世界、何もかもが魅力的な映画だ。本当にもう一度観たいと思っている。しかし残念なことに現在DVD化もされていない。私が観たのはずいぶん昔ビデオでだった。もしやと思って海外のサイトも探してみたがなかった。なぜだ、おかしい!と1人憤りつつ、DVD化を熱望してこの辺で終了。

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旅と音楽と本が好き。別名義でWebライターとして活動中。
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