『グリム童話集』  グリム童話 西村書店
グリム童話集
西村書店
2013-02-01



   グリム童話集です。十四話入っています。
「踊りぬいてはきつぶされたくつ」
「灰かぶり」
「千色皮」
「ロバの王子」
「アメフラシ」
「ヘンゼルとグレーテル」
「ビンの中のおばけ」
「一つ目、二つ目、三つ目」
「鉄のハンス」
「池の精」
「ヨリンデとヨリンゲル」
「金の鳥」
「森に住む三人の小人」
「白雪姫」

 この本は、原本に忠実で、灰かぶりでも残酷なシーンは平気で書いてありますし、妖精さんがシンデレラを助けるシーンはありませんでした。

 全体的に、魔法が絡み、ハッピーエンドになる話が多かったように思います。
 自分の機知と才覚で不運を切り開く「千色皮」も、魔法が少し絡んでいますね。





 「ロバの王子」や「アメフラシ」は変身もの。
 「ビンの中のおばけ」は、おひとよしの話。
 「一つ目、二つ目、三つ目」は、差別に苦しむ二つ目の話です。なかなか話が凝ってますね。
 「鉄のハンス」は、若者と森の番人の話。
 「池の精」は、池の精との約束と、それをうまくかわす粉ひきの主人たちの話です。
 「ヨリンデとヨリンゲル」も、変身ものかな。
 「金の鳥」は、どうしようもなく間抜けな王子のお話。
 「森に住む三人の小人」は、まま母とその子どもにいじめられるかわいそうな美人さんという点で「灰かぶり」と似ています。



 このシリーズでは、「禁止されていることを主人公がやってしまう」というパターンが多いように思いました。特に「金の鳥」なんかは、『なんでいうとおりにしないのかな』と思うほど、王子はきつねの助言をスルーします。
 ひとは自分の都合にいいことを、都合のいいように解釈する、といいたいのかもしれませんね……。
 もちろん、いうとおりにしないからこそ、話が面白いようにできているわけです。
 面白い人生を歩みたかったら、ひとの言いなりになるなってことでしょうか(笑)
 人の価値観で生きていた王子やお姫さまが、目覚めて一人前になり、数々の試練を乗り越えて結婚する、というパターンが多いこの作品集。
 自分をしっかり持つことの大切さが、わかるのかもしれません。

 ところで、このなかで触れていない「ヘンゼルとグレーテル」や「灰かぶり」「白雪姫」は、また別の機会に触れたいと思っています。

 さて、みなさんは、このグリム童話集のなかで、どれがいちばんお気に入りですか?
 映画化され、アニメもあるシンデレラがわたしは好きです。
 残酷なシーンはありますが、人間のありがちな面が如実に出ているように思うからです。

  あすにゃん
  猫とお菓子と広島がすきです!
 漫画家の たらさわ みちさんと 仲良しです。

 

スポンサーリンク