今回は『スラムドッグ$ミリオネア』について。2008年公開の、インドを舞台にしたイギリス映画だ。かなりヒットした映画なので観た人も多いはずだが、そこをあえて語ってみようかと思う。監督は『トレイン・スポッティング』などでも知られるダニー・ボイル。

『スラムドッグ$ミリオネア』ってどんな映画?

18歳の青年、ジャマール・マリクはインド版「クイズ・ミリオネア」に出演し、あと1問で2千万ルピーの大金を獲得できるところまできている。しかし、スラム育ちでろくな教育も受けていないジャマールが、こんなに正解できるのはおかしいと不正を疑われ、警察に逮捕され、拷問のうえ取り調べを受ける。

ジャマールは「不正など一切していない、答えを知っていたのはこれまでの問題がすべて、彼の人生で出会った物事に関係していたからだ」と、取り調べを行う刑事に対して今までの自分の人生を打ち明け始める。それはとても壮絶な人生だった。そして……というのがざっくりとしたあらすじ。


さすがダニー・ボイルというスピード感のある映像とストーリーでハラハラドキドキしながら観た。そうそう、ムンバイのスラムのシーンでは実際にスラムで暮らしている子どもたちが出演していた。イギリス映画なのに普通にヒンディー語が聞こえてきたのもまた良かった。子どもたちにはファンドとして出演料が支払われ、長期的に教育を受けられるようにしたらしい。とても賢明な方法だ。

映画を観て興味を持ったので原作も読んだ。ヴィカス・スワラップが書いた小説『ぼくと1ルピーの神様』だ。映画とは内容がやや違い、映画にはないエピソードもある。映画はこの小説を原案にしたオリジナルと考えたほうがいいかもしれない。しかし面白いことには間違いないので読んでいなければぜひ一読をおすすめする。

ぼくと1ルピーの神様 (RHブックス・プラス)
ヴィカス スワラップ
武田ランダムハウスジャパン
2009-02-20


音楽がまた良い!

『スラムドッグ$ミリオネア』といえば音楽も良かった。担当したのは映画音楽で定評があり、作曲家・歌手でもある、A.R.ラフマーンだ。日本でもヒットした『ムトゥ 踊るマハラジャ』や『ロボット』を手がけている。ダニー・ボイルの疾走感が溢れる映像にインド音楽をベースにした音楽がうまく乗っていた。特にエンディングシーンで流れる『Jai Ho』は最高だ。テレビでこの映画が初めて放送された時にエンディングがカットされていて、SNSでブーイングが起きていたのも納得がいく。


とにかく『スラムドッグ$ミリオネア』は面白い。観る人を選ばない映画でもある。スラムを駆け抜ける子どもの笑顔や疾走感に満ちた映像がとても良い。これからも何度も観てしまうであろう映画の1つだ。

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旅と音楽と本が好き。別名義でWebライターとして活動中。
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