「SHAZNA、再結成」・・・。2017年、想定外のニュースが舞い込んできました。バンドの再結成ブームというものが数年前にあり、'90年代に一世を風靡した多くのロックバンドやユニットが復活し、SHAZNAも2007年に活動を再開したのですが2009年に解散。IZAMさんの女装も封印され、もうないかな・・・?と思いきや。しかも今回はメンバーが追加されて6人編成とのこと。



・はじめて認識したヴィジュアル系かと。

1997年、初めてテレビでIZAMさんの姿を見た時の衝撃は、今でも覚えています。赤く長い髪と大きな瞳。・・・コギャル(当時の流行語)か?と。メジャーデビュー曲『Melty Love』をクールかつ甘く、胸に手を当てて歌い上げる。横の方々は金髪ロン毛(当時の流行語)の典型的なヤンキー的なお方々。

当時はGLAYや河村隆一さんが、テレビで見ない日がないくらいに流行っていて、ヴィジュアル系関連の方々の洗礼は受けていたのですが、GLAYさんも河村さんも「今をときめく人」というのが先にあって、出会った最初から「ヴィジュアル系」と認識したうえで興味を持ったのは、たぶんSHAZNAが初めてだと思います。自分に近い世代なら、この感覚がおわかりいただける方もいらっしゃるのではないかと・・・。以前に紹介したコミック『バンギャルちゃんの日常』の作者の蟹めんまさんも、初めて触れたヴィジュアル系はSHAZNAだとおっしゃっています。



・ジャケットは'80年代だけど中身は・・・?初のCD音源『SOPHIA』

SOPHIA (豪華盤)
SHAZNA
DAIKI
1995-01-01



このジャケットだと、SHAZNAの『SOPHIA』というアルバムなのか、SOPHIAの『SHAZNA』というアルバムなのかわからん。字の配置的にはSOPHIAの『SHAZNA』に見える・・・というのはともかく、自分は写真やデザインに関しては疎いですが、少なくともこのジャケットが「古くさい」ということはわかります(コラ)。

メジャーデビュー後のIZAMさんとは別人なのではないかと思うほど、全く甘くない低音を強調したドスの効いた歌い方で、いかにもなダークインディーズヴィジュアル系。『Miss XXXX』なんてタイトルがある時点でもう・・・ベタというか。ただ、ラブソングばかりなのはこの時期から変わりません。『RECALL』という曲はシャッフルナンバーで犬の鳴き声みたいなコーラスが印象的ですが、シドとかアリス九號.(Alice NineとかA9とかではない)のアルバム曲にこんなのありそう。音楽的には、時代を先取りしていたのかも・・・。





・ブレイクイブのインディーズ集大成。『Promise Eve』

Promise Eve
SHAZNA
BMGビクター
1997-01-22


個人的にはこのミニアルバムが一番好きです。1997年、メジャーデビュー直前の作品で、当時の時点での集大成のような内容で、ほとんどが過去の楽曲のリメイク。でも過剰にポップにプロデュースされた感が強いメジャーデビュー後の音源より聴きやすいんじゃないかと思います。このくらいのブレンド加減がいいんだよ・・・メジャーはガムシロップ入れすぎなんですわ。

特に冒頭の『TOPAZ』は、SHAZNAで一番好きです。メジャーデビュー後の曲にはほとんどないようなギュインギュインなビートロック。「Brightness steal for jesus」というキメの歌詞。なんの脈絡もなくジーザスが出てくるのがたまらん。著作権的なアレでYouTubeは貼れませんが、この曲のPVでは、赤と黒の衣装に身を包んで煙立った廃屋で歌うIZAMさんの姿を拝めます。正直、コギャルよりこっちの方が似合っているような気がする・・・。長身マッチョな体型で三白眼のIZAMさんが女形というのは、いま思えば随分と無理があるもん・・・。

あと目玉は、後にメジャーデビュー曲に採用された『Melty Love』のインディーズ版ですが、断然インディーズ版の方が好きですね。歌詞が微妙に違っていて、メジャー版は「君の大きな瞳に恋した」でインディーズ版は「君の綺麗な瞳に恋した」。別に元の歌詞でも問題ないと思うので、なぜ変わったのかは不明ですが、単純に「綺麗な」の方がメロディーにちゃんと乗っかっているように思います。




・メジャー期のSWEET HEART MEMORYを堪能しようぜ。ベストアルバム『OLDIES』

OLDIES - SHAZNA BEST ALBUM 1993〜2000
SHAZNA
EMIミュージック・ジャパン
2000-01-01



で・・・。メジャーデビュー後のおすすめですが、ぶっちゃけ、2000年の元旦に発売されたこのベストアルバムで、大体は補完できたりします。メジャーのフルアルバムは2枚だけだし。2ndアルバム『PURE HEARTS』にも収録されている『恋人』が、メジャー後では個人的に一番好きですね。それまで以上に甘々な歌詞なんですが。この曲を機に、歌い方が落ち着いてきてブリっ子(当時の流行語)っぽさが消えたんですよね。変にコギャルっていないから普通のラブソングとして聴ける。


永遠に恋人たちは「ココロ」の不思議で結ばれるから
愛しい人よトキメキの中で震える想い 今も残ってるの?
巡り会う奇跡の中で 24時間「好き」と言ってたね
時間の流れが すべて 想い出にかえるけど
寝ても醒めても まだ 君を愛してる


クレヨンしんちゃんの家の隣に住んでいるバカップル「ミッチーとよしりん」を想起させる・・・。クレヨンしんちゃんの劇場版『ブタのヒヅメ大作戦』の主題歌になった『PURENESS』も好きですが、あの映画の作中にIZAMさん別にいらんよな・・・。



・昔みたいなバカ売れはしなくてもいいです(してもいいけど)。夢をもう一回みせてください。

ホームレスヴィジュアル系
SHAZNA
ゴマブックス
2008-11-04


結構なニュースになったのでご存知の方も多いと思いますが、SHAZNAは2008年に自伝を上梓しています。小学生の自分には華やかそうに見えたバンドマン生活・・・。実際は決してそうではなかったことが告白されています。

Amazon貼っといてこんなん言うのもなんですが・・・。正直、この本はあんまり好きではないですけどね・・・。タイトルからして某人気お笑いコンビの片割れの本が売れたからそれにあやかろう、っていう感じがあるし、これもなんかプロデュースされている感じもあるし。

それでも、当時は夢を見せてくれたことに、今は感謝したいです。だから、この音楽不況の時代、昔みたいな大ブレイクはしなくても、コンスタントに活動して夢をもう一度みせてほしいなあ。IZAMさんはブログで、SHAZNAはPUNK、とおっしゃっていました。いきなり女性3名がメンバー入り?ドラマーはまだわかるけど、2ndボーカル?サックス?わけわかんねえ!今後が楽しみ。来年、関西でライブやってくれたら本当に行こうかな・・・。


この時期を書いた人

プラーナ

henkou_ver

サブカル中二病系。永遠の14歳。大人のお子様。

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