今回は『百年の孤独』(ガブリエル・ガルシア=マルケス)をセレクトしてみた。『百年の孤独』といっても焼酎ではないし、ガルシア・マルケスといってもお洋服でもない。焼酎も美味しいし、お洋服も良いけれど、どれも元ネタは小説である『百年の孤独』と、筆者のガブリエル・ガルシア=マルケスだ。

読まないと人生損する?知人のレコメンド

私がこの本を手にしたのは、知人が「かなり面白い!読んでないと人生損した気分になる!」と絶賛していたからだ。本の趣味が合わなそうな人のレコメンドはスルーするが、この知人が絶賛するのならば間違いない、と思い、書店で本を見つけ、そのボリューム感に気圧されながらもゲットした。

百年の孤独 (Obra de Garc´ia M´arquez)
ガブリエル ガルシア=マルケス
新潮社
2006-12-01


さあ、読むぞ!と意気込んで読み始めたが、特に中盤までは読み進めるのに苦労した覚えがある。『百年の孤独』はブエンディア一族が村を作り、一族と村の隆盛から衰退までの100年間を描いた小説だ。同じ一族の物語であるので、とにかく同じような名前が末代まで出て来る。そして舞台は始祖が作り上げた村であるし、その中での物語が明らかな起承転結もなく、現実と幻想が絡み合いながらほぼ淡々と続いていくのだ。本には家系図も記されていて、訳がわからなくなってくると家系図を眺め、しかし家系図を眺めるとその先にまで予想が膨らんでしまうという悪循環に陥る。なので途中から家系図を見るのは止めた。

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マジックリアリズムという手法

ガブリエル・ガルシア=マルケスは現実と幻想の世界が交錯する「マジックリアリズム」という手法の旗手としても有名だ。日本でも大江健三郎や寺山修司などたくさんの作家が影響を受けていると言われている。ちなみに寺山修司はこの『百年の孤独』を元にして『さらば箱舟』という映画を撮っているので興味があれば観てほしい。



この「マジックリアリズム」も一度はまり込んでしまえばとても興味深いのだが、何も知らずに読んでいると、なかなかに混乱して読み進めるのに苦戦する。私も小説上の現実と幻想が行ったり来たりする中で振り回されながら読んだ記憶がある。

百年に渡っての孤独とは

一体何に向かって勝負を挑んでいたんだろう、と今はおかしく思うけれど、とにかく当時は「絶対に負けない、最後まで読むんだ!」と中盤あたりまでは意地になって読み進めた。中盤あたりからはなぜか小説の世界にストンと入ることができるようになって、無事に最後まで読み進めた。始祖夫婦とともに村が生まれ7代、100年の間に隆盛を迎え、衰退し、滅びていくエンディングは圧巻だった。タイトルどおり、一族は隆盛を迎えることもあったが、100年間孤独だったこともじわじわと染みてきた。私がこの一族に生まれたとしたら、どんな人生を送ったんだろう、と読み終えた達成感とともに考えこんだ。
そして勢いづいて他の数作も読んだ。

エレンディラ (ちくま文庫)
ガブリエル ガルシア=マルケス
筑摩書房
1988-12-01


落葉 他12篇
ガブリエル・ガルシア=マルケス
新潮社
2007-02-24



今ならこう言える。『百年の孤独』は万人向けの小説では決してないが、少しでも興味を覚えたらぜひ読んで欲しい一作だ。あっ、ついでに焼酎もちょっと貼っておく(美味しいから)。








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旅と音楽と本が好き。別名義でWebライターとして活動中。
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