「わたしのワンピース」こぐま社 にしまきかやこ
これは、ふしぎなワンピースの話です。
まずは、小さなうさぎのもとへ、真っ白なきれが、そらから降ってくるところから始まります。
台風で飛ばされたのかな。
サンタさんからの贈り物かな。
いろいろ想像しながら、ページをめくると、いきなりうさぎは、ミシンをとりだして、
ワンピースを作り始めます。
へえ、なかなか家庭的。いまどき、手作りのワンピースなんて、希少価値がありますね。
わたしは、自分の服の裾すらあげられず、スーパーの人にあげてもらってます。
……手間なんだもん(涙)
ミシンが カタカタ言っている。懐かしい音です。足踏みミシンだってところも、懐かしい!
裁縫箱が近くにあって、いかにも女の子って感じ。
布のきれはしも近くに転がっています。
ということで、できあがったワンピースを着て歩くうさぎちゃん。
むしろ、エプロンのような気がするけど(いや、絵が下手とかじゃなく)。
ピラミッド型のワンピースに、ポケットがふたつ。
うさぎちゃんは、とても満足そう。
右側のページの花たちが、歓迎するように咲いています。
さて、ページをめくると、その花の中を、うさぎちゃんが、歩きます。
「おはなばたけを さんぽするの だあいすき」
このお花畑の花がまた、味がありますねえ。
春をイメージしているらしい。等間隔に並んでいて、スタンプでも押したみたいですが、ひとつひとつの花の形は違ってて、手描きの味がじんわりきます。
しかも、二ページいっぱいに、花、花、花!
やさしい風と一緒に、いい匂いが漂ってきそうです。
ページをめくります。
あれっ。
ワンピースが はなもようになった。
空から降ってきたふしぎなきれ。なので、花畑を歩くだけで、花模様になってしまったのでしょう。
ワンピースの隅から隅まで、満開の花!
いいなあ! そんなワンピースが,欲しいなあ!
うさぎちゃんは、ランラン鼻歌を歌います。
花模様のワンピース、わたしに にあうかしら
ちょっと不安そうだけど、楽しそうな歌。
そこへ、雨が降ってきます。
わあっとあわてるうさぎちゃん。
ワンピース、濡れちゃったかな。
と、思ったら。
なんと、水玉もようのワンピースになっちゃった!
なんという発想力。子どもがめっちゃ喜びそうです。
うさぎちゃんも、水玉もようのワンピースに、すっかり満足しています。
水玉もようのワンピースといっても、この絵本では、降ってきた雨のように、
水玉に線が入っています。
魔法のように、模様がかわるんですね。
そんなふうに、様ざまな模様に変わるワンピース。
模様の色とともに、次はなんになるのか、当てっこするのも楽しそう。
お子さんと一緒に,楽しんでくださいね。
あすにゃん
猫とお菓子と広島がすきです!
漫画家の たらさわ みちさんと 仲良しです。
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