「もののけの家」 ほりかわ りまこ 偕成社


もののけの家 (今昔物語絵本)
ほりかわ りまこ
偕成社
2017-06-21


 明日はハロウィーンですね。
 
  この絵本は、日本の平安時代に出来た『今昔物語』の翻案です。
 もののけ、というと、あなたはなにを思い出しますか?
 『妖怪ウォッチ』のジバニャン?
 『ゲゲゲの鬼太郎』の鬼太郎?
 広島には、『稲生(いのう)物怪(もののけ)録(ろく)』という、妖怪の伝説があります。
 『稲生物怪録』の主人公は、『平太郎』という男の子です。





  今回の『もののけの家』は、この『稲生物怪録』の話と非常によく似ています。
 まず、主人公は、怖いもの知らずで、周囲が止めるのに妖怪の気にさわることをするんですね。
 もちろん『もののけの家』の主人公宰相は、ちゃんとした理由もあります。
 長い間うち捨てられ、ボロボロになったもののけの出る家を、しかるべき手順で手に入れたんだ、という理屈です。
 もののけは、そんな道理の通じる相手ではないので、宰相をさんざんおどかします。
 『稲生物怪録』でも、肝試しをしていた平太郎をさんざんおどかす妖怪が出てきますので、これも共通しています。

 

 違うところと言えば、『稲生物怪録』では、ラストに魔王が出てきて、平太郎に負けを認めてプレゼントする、というところでしょうか。
『今昔物語』では、魔王は出てきませんが、どんなにおどしてもすかしても、胆がすわっている宰相には、さすがの妖怪も音を上げてしまっています。

 海外の妖怪や悪魔と違って、直接攻撃したり、傷を負わせたりすることは、妖怪はしませんね。
 その点は、日本人自体が、牧歌的なところがあるのだろう、と思ったりします。

 

  海外の妖怪で、たしかフィリピンだったと思いますが、妊娠中の女を襲って胎内の子どもを殺してたべる、という、恐ろしい魔物の話を、テレビで見たことがあります。
 人魚というのもありますよね。有名なのは、ドイツのローレライの人魚。
 歌で幻惑して、船を漕いでいるひとを誘惑し、事故を起こさせる存在です。
 悪魔は、アフリカあたりでは、もっとも怖れられている存在です。こいつも、人を食らうはずでした。
 日本の場合は、たべるというと、こわいこわいやまんばとか、行灯の火を舐める「ろくろ首」ぐらいしか思いつかないんですが、これはわたしが知らないだけかもしれません。


 あすにゃん
  猫とお菓子と広島がすきです!
 漫画家の たらさわ みちさんと 仲良しです。


   


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