ラルク語りはいつまで続くのか?前回は2番めに好きなアルバム『ray』について1記事まるまる書きましたが、今回は2000年のアルバム『REAL』と活動休止前のシングル『Spirit dreams inside』について。


・大ブレイクの余韻と現実

快進撃の後に続いたアルバム『REAL』ですが、これまでとは少し毛色が違います。大雑把にいえば、ハードロック寄りに。 過去にもその手の曲はありましたが、アルバム単位で寄り掛かったのは初めて。『ark』からポップさを少し抜いたような作風・・・。

NEO UNIVERSE
Sony Music Labels Inc.
2014-09-17


STAY AWAY
Sony Music Labels Inc.
2014-09-17


といっても2000年の年明けに大ヒットした『NEO UNIVERSE』と、PVで突然みなさんが踊り出したことで「どうした?ご乱心か?」と話題になったというノリの良い『STAY AWAY』、そして曲調はほんわかなのに歌詞が辛辣な『bravery』といったポップソングもあります。


昔はよかったなんて言わないで
あのキラめく時の中の何を知ってるっていうのさ


『bravery』の歌詞は、sakuraさんがいた時代やブレイクする前の時代のラルクを求めるファンに向けた直情的な内容ですが、個人的にはこれにはあまり共感できなくて。事情があるにしろ、好きだったバンドの形態や雰囲気が変わったら動揺するのも当然だと思うし、いなくなってしまったメンバーを求めてしまうのも当然だと思うのですね。自分はAcid Black Cherryがどんなに売れようがJanne Da Arcの復活を待っています。

なので、受け取り手の観点からしたら、ちょっと不親切というか身勝手に映るかなあとは思います。でも、別にアーティストって人格者である必要もないのだから、それはそれで良いのですが(ただ、やっぱり人格者に見える人の方が印象は良いだろうけど。この件については話が逸れるので割愛)。このあたりについては、例のポップジャム事件についてと共に、tetsuyaさんの口から直接、語られています。

tetsu「哲学」
tetsu
ソニーマガジンズ
2004-03-20



・現実世界での絶頂(性的な意味で)。


ただ、自分が好きなのは、冒頭から中盤にかけて挟まれたハードナンバー。

ROUTE 666
Ki/oon Music Inc.
2014-04-01


個人的に最も好きなのは『ROUTE 666』ですね。「ルート シックスシックスティーシックス」。もちろん初めてそのタイトルを聴いた時から大好きです。いかにも中学生男子が好きそうなタイトルだし、本当かどうかわかりませんが、「そびえるCanyon de Chelly」とか「加速してゆく鼓動の中で奴に手が届く」などのフレーズがSE※の暗喩とかいう噂もあったんですよね・・・。そりゃあ大喜びですよ。

間奏のご乱心hydeさんの「Chululululu.......Hey!」というハイテンションなシャウトがカッコイイ。ベースソロ→アンサンブル→hyde氏のシャウト→長めのギターソロへと雪崩れ込む。4~5人編成のロックバンドでは王道の様式ですが、ラルクではかなり珍しいかも。こんなベースソロらしいベースソロも珍しい。地味にアウトロでテンポが上がるのとか好み。でも、いま思えばこれほとんどVAMPSよな。

この作品から、ロック曲ではhydeさんが荒ぶった歌い方をするようになりました。これには今でも賛否両論があるそうですが、自分はわりと好き。西欧の女性みたいなhydeさんはもういない。「666」という数字はその後、hydeさんのソロアルバムのタイトルにもなり、VAMPSでは抽選で666名様限定のキャンペーンが行われるなど、多用されることになります。

THE NEPENTHES
Ki/oon Music Inc.
2014-04-01


2番めに好きなのは、2曲めの『THE NEPENTHES』。こっちは噂レベルではなく、実際にエロ歌詞です。英詞部分を訳せばわかりますので、中学生男子のみんなは頑張って訳しましょう。自分はもちろん現役時に訳しましたが、「NEPENTHES」って単語が辞書に載っていませんでした。「NEPENTHES」とは「食虫植物」、あるいは「苦痛を忘れさせてくれる薬」なのだそうです。この場合は両方の意味を持たせているでしょうね。今の子は、わからないことはGoogle先生に訊けるからいいよね。えろいことも教えてくれるし。

で、後半についてはあくまで個人的な感想ですが・・・ダレてしまうのです。数年ぶりに会った友達への歌『TIME SLIP』はいい曲だけど・・・闇の学生時代を過ごした中二病だからこういう卒業ソングっぽいの苦手なので・・・。

・次にどう来るか更にわかんなくなった置き土産。『Spirit dreams inside』


Spirit dreams inside
Sony Music Labels Inc.
2014-09-17


そして2001年の唯一のシングルは英詞がオリジナル。ただ、シングルということで今回は日本語版『Spirit dreams inside-another dream-』もご用意。っていうか・・・これこそVAMPSだ・・・。この曲が好きな人は確実にVAMPS好きだと思うし、VAMPS好きな人はラルクのこれ好きでしょ。具体的にいえばこれとか近いところにあるような。



これも当時、新曲としてリリースされた頃から大好きでした。なぜかって?洋楽っぽい!から(超単純)。それまでのヒットシングルと違って巷でよく流れていたわけでもなく、ライブでもほとんど演奏されたことがないとのことで、存在感は薄いですが、これをポンと出しちゃうところがいいなあ。前作『STAY AWAY』はド派手だったけど、これはシンプルで素っ気ない紙ジャケットなのも好きだった(予算が減っただけかもしれないけど・・・)。

PVで踊り出し、hydeさんのロックやりたい欲は高まり、ポップジャム事件の引き金となったヴィジュアル系ブームは収束し、CDが一気に売れなくなった。次はどうするのか?・・・というこのタイミングで、約2年間ほどの活動休止。その間、各メンバーはソロ活動に入ります。

この記事を書いた人


プラーナ

henkou_ver

サブカル中二病系。永遠の14歳。大人のお子様。 

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