ここに来て選んだのはまさかの『ぐりとぐら』。私は児童文学に造詣も深くないし、自分が子どもの頃に読み、どこの書店に行っても目に付けばページを繰る程度の読者である。そこを踏まえて、私にとっての『ぐりとぐら』について書いてみようと思う。

子どもの頃のお気に入り

保育園児の頃、既に自分からどんどん本を読み進めていく私に、両親は裕福ではない生活の中からそれなりに本を買ってくれた。『いやいやえん』『だるまちゃんとてんぐちゃん』、それから毎月届くソノシートつきに『キンダーブック』というのも買ってくれていた。その中に当然のように『ぐりとぐら』もあって、かわいらしい絵柄もあって私のお気に入りの1冊だった。私は1、2度読んだ話は諳んじることができるという特技があったので、威張り顔をして母や父に『ぐりとぐら』も聞かせた。




夢のようだった『ぐりとぐら』

『ぐりとぐら』は子どもにとっては夢のようなお話だった。「ぼくらの名前は…」からはじまる自己紹介の歌も楽しく、勝手にメロディーをつけて妹と歌った。特に忘れられないのはホットケーキ(カステラ?)!『ぐりとぐら』と言えば大きな大きなフライパンの上でふっくらと焼きあがったケーキだ。これは子どもにとっては夢の食べ物だろう。どうしても食べてみたいと思っていたが、料理の腕もない私にはいまだに夢の食べ物のままである。

ぐりとぐらの服装も可愛らしかった。青がぐり、赤がぐら。カラフルで、可愛らしくて、2人が探検に出かける姿を眺めるだけでもワクワクした。あの可愛らしさをずっと覚えていて、デザインやファッションの仕事についた人も多いと思う。だって、あんなに垢抜けたデザインは当時はなかったもの。




無くしてしまった『ぐりとぐら』

その後何冊かの『ぐりとぐら』シリーズを買ってもらったが、転勤族の父の引っ越しですべてどこかに行ってしまった。今も同じシリーズを買うことはできるが、子どもの頃に読んでいた、子どもの手垢がたっぷりついている同じものは買うことができない。それがとても残念だ。

今でも書店へ行って、児童文学のコーナーを通りかかると思わず『ぐりとぐら』は眺めてしまう。時代を超えてこれだけ愛される児童文学を私は他に知らない。

そしてできることならば、あの大きなケーキを食べてみたいという気持ちは常にある。恐らくイベントなどで実現はしているのだろうが、ある日家に帰ってきたら、大きなフライパンの上でふっくらと焼きあがったケーキがあれば嬉しさのあまりに卒倒思想だ。


ぐりとぐらの絵本 7冊セット
なかがわ りえこ
福音館書店
2003-10-10


『ぐりとぐら』はどこで読んでもハマる!

『ぐりとぐら』はどこで読んでもいい。投げやりなようだがそうではない。家で読めば大人になった私たちには染み込んでくるだろうし、子どもを連れて公園のベンチで読み聞かせるのもいい。きっと子どもの冒険心をそそるだろう。個人的には家族でキャンプでもして、子どもの寝しなに読み聞かせるのが素敵だな、と思う。

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旅と音楽と本が好き。別名義でWebライターとして活動中。
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