ぷらすです。
以前から評判を聞いて気になっていた永田カビさんのマンガ『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』を先日読みましたよー!
というわけで、今回はこのマンガのレビューを書こうと思います。(´∀`)ノ


Hなマンガではありません


もしかしたら僕と同じように本作が気にはなっているけれど、表紙とタイトルからHなマンガなのでは? と、中々手が出しづらいという人もいるかもしれません。
が、結論から書くとこのマンガはまったくHなマンガありませんでした。

本作は作者の永田カビさんの半生を描いたマンガであり、彼女が自分自身を精神的に苦しめてきた原因を探求し、解明し、克服の第一歩を踏み出すまでの物語です。

このマンガの主人公は作者の永田カビさん自身。
僕はもちろんご本人にお会いしたことがないので実際のところは分かりませんが、このマンガを読む限り、かなり複雑にこじらせている人という印象を持ちました。

ごく普通に高校を卒業後、大学を半年で中退。
「居場所がない」という不安感から鬱と摂食障害になり、バイトは続かず、やがて拒食から一転し過食に走り、ある日出勤前に突然膝から崩れ落ちて動けなくなるというフルコース。
一時は死を考える瀬戸際まで行ったものの、そこから“彼女の自分探しの旅”が始まるわけです。

彼女はそこで自分に向き合い、自分を苦しめる原因の根本のある部分に辿り着きます。

それは、親の評価への欲求

このマンガの中で彼女を苦しめていたのは永田さん自身のそうした「内なる欲求」で、そこを自覚しないまま心の奥底のある欲求をこじらせてしまった結果、重い欝になり、苦しみながら自分と向き合うことでその事に気づき、そして自分を解放する手段として「レズ風俗」に行き着くわけです。(「なんでやねん!」って思うかもですがそこはマンガでご確認くださいw)

世の中に生き辛さを感じている人々の指標になるかもしれない一冊


多分、永田さん同様、今の社会の中で生き辛さを感じている人って多いんじゃないかと思います。
このマンガはそうした多くの悩める人々にとって、自身の問題を解決するための指標の一つに成りうるのではと、僕は読みながら思ったんですね。

もちろん、永田さんとまったく同じ悩みを抱えているという人は少ないでしょうが、それでも、このマンガには共感する部分が必ずあるんじゃないかと。
何故なら、このマンガは自身に起こったことの報告に留まらず、その奥底にある普遍的な悩みや欲求に踏み込んでいるからで、読者はそんな彼女の「探求」を追体験することで、自分自身の悩みやコンプレックスに向き合い、「そういえば……」と何かしらの思い当たる事があるんじゃないかと思うんですよね。

そして最後まで読めば、ほんの少しだけ「自分も、もしかしたら……」と思えるような気持ちになれる勇気をもらえるのではないかと思うんです。

少しだけネタバレになりますが、永田さんの第一歩は決して順風満帆とは言えません。
それでも、苦しんで考えた末に現状打破の一歩を踏み出した彼女の勇気は素晴らしいし、(おそらく今も)上がったり下がったりしながらも、以前とは確実に違う景色が見えているのではと思うんですよね。

ただ勘違いしないで欲しいんですが、僕はこの本を悩み苦しんでいる人だけに読んで欲しいのではなく、より多くの人に読んで欲しいと思っているんですね。
悩みのある人もそうでない人も何処かしら共感出来る作品だと思うし、(誤解を恐れずに言うなら)一本のマンガとしてとても面白い作品なので。

興味のある方は是非!!



この記事を書いた人 青空ぷらす

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