タイのバンコクにて到着早々飲んだくれ、翌日を二日酔いで完全に潰し、その翌日には宿を変わった。元々最初にバンコクで集合しようと声をかけてくれた友達の定宿であり、当時からバックパッカーの中でも「何もわざわざそんな宿に泊まらなくても……」と言われるようなボロ宿だ。

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常連客は癖の強い面倒くさいおじさんが多いし、シャワールームには「従業員がのぞくことがあるので女性は別なシャワールームを使いましょう」という恐ろしい但し書きがしてある宿である。しかし、不思議と私には快適で、友人もでき、インドに向かうまでここに1週間居座った。

バンコクに飽きる

現地にいた友人も親切にしてくれたし、屋台のご飯はとにかく美味しいし、コンビニエンスストアはあるし、とても快適だったが、1週間も経つと「飽きた」「早くインドに行きたい」「インドでもっとぴりっとした毎日を送りたい」と思うようになった。実際インドに到着して顔なじみのドライバーに会った途端、「インド、イェーイ!ついに着いた!」と叫んで呆れられた。

そして約1年近くをインドで過ごし、ヨーロッパを回っていた友達Mに連絡をするとすでにバンコクにいるという。私もバンコク~デリーの1年オープンのチケットだったため、いずれにしろバンコクに戻って日本までのエアチケットを買う必要があった。そこで、彼女とやり取りをすると、彼女が私の分のチケットも押さえておいてくれるという。ありがたい。

再びバンコク、Mと再会

再びバンコクに到着し、今度はバスでカオサンロードを目指した。細い裏道をすり抜け、ボロ宿に到着し、従業員に彼女の部屋を聞くがわからない。とりあえず自分の部屋を押さえて、テラスでふらふらしているおっちゃんにMを知らないかと聞くとわからない、と言う。「そうだ、大声で呼んでみたら?Mさーん!」と叫ぶおっちゃん。私も一緒に「Mさーん!」と呼ぶと、ひょっこりとMが顔を出した。

「おー、まどかじー、ナマステナマステ、ご無沙汰」とハグをして、一息ついたら一緒に食事に行くことになった。なんといってもMはバンコクの大ベテランである。そして彼女の良いところは女性にありがちなべったりとしたところがないことだ。行きたいところがあればさっと1人で出かけていくし、かといってつきあいが悪いわけではないので、どこかに行こうと誘って、彼女にとって興味のある場所であれば「行く行く!」と喜んでくれる。そこは私と同類かもしれない。口数もそう多くなく、しかし沈黙が続いても気まずい雰囲気にもならない、貴重な友達だ。彼女にはあちこちへ連れて行ってもらった。

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彼女とは帰国も一緒で、まず出国時に当時激化していた赤シャツ派対黄シャツ派の衝突が起こり、軍隊が出動し、直後に亡きプミポン国王が帰国したため交通規制が起こり、ギリギリで飛行機に乗ることができた。クアラルンプールで長時間のトランジットのため空港内のベンチで眠り、起きて悠然とお茶をしていたらバンコクとの時差を忘れていて思い切り呼び出し放送がかかり、走って搭乗口までたどり着いた。今思い出すと悪くない想い出である。

パリワール(家族)登場

ある日、テラス(という名の廊下)で暑いのでヨガマットを敷いて寝転がっていると見覚えのある足元が見えた。「あ、まどかじー、いた」と言うので目を開けて見上げると、ちん君という、ヴァラナシで延々とつるみ、お互いに「パリワール(家族)」と呼び合っていた友達で、私に遅れてインドからバンコクへたどり着いたのだ。ちん君とMも面識があり、あいさつをしていた。アジアを回るバックパッカーというのは行動半径が知れているので、まさに友達の友達は友達ということが多い。

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ちん君は「まどかじー、俺ちょっと今回この宿無理。暑すぎ。向かいのエアコン付きの部屋取ったからそっちに泊まるわ」と言う。そうかそうかと返事をしたものの、結局彼は毎日私たちの宿へ遊びにやって来て、他愛ないお喋りに加わったり、そこから直接夜の歓楽街に繰り出していったりしていた。彼とは巨大な観光客向けクラブではしゃぎ倒したこともあった。とても楽しかった。

Ending

さて、このブログのタイトルであるが、要するに私はインドという国にとりつかれたその理由をよく聞かれる。そしてそれには今ならこう答える。インドという国の茫洋さと、きっとインドに集まってくる人たち、インド人たちが好きなのだと思う。そしてそんな人たちと仲良くなるためには、一人旅が一番いい。一人でならばいろんな場面で会話をせざるを得ない。そのうちに距離が近づいて仲良くなる。色々な時間を過ごしたインドやネパール、バンコクと旅で出会った友達とはどこかで深い縁でつながっているような気がしている。だからこそ言いたいのだ。

そんな人たちと出会うために、どんどん一人旅をせよ、と。

この記事を書いた人

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madokajee

旅と音楽と本が好き。別名義でWebライターとして活動中。
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