4月12日(現地時間4月11日)にユヴェントス・
スタジアムで行われたUCLラウンド8の1stLeg、ユヴェントスFC対FCバルセロナのマッチレビューです。
戦術性の高いクラブとタレント力の強いチームとの戦いを象徴するようなゲームになりました。




ということで今回はユーヴェ対バルサです。Round8の展望でも触れたようにまさに戦術対タレント任せの戦いを象徴するようなゲームになりました。



両チームのスタメン

ちょっと今回は画像がないのですが・・・

ユーヴェは
GKブッフォン
DFラインは4バックで左からアレックス・サンドロ、キエッリーニ、ボヌッチ、ダニ・アウベス。
中盤は最近よくやるマンジュキッチのサイド起用から中にケディラ、ピアニッチ、逆サイドにクアドラード。
前線1-1の縦関係に近い形でお互いに入れ替わりながら動くディバラとイグアイン、といった感じで4-4-1-1とか4-4-2みたいな様子。

バルサは
GKテア・シュテーゲン
DFラインは発表時はセルジ・ロベルト、ピケ、ウムティティ、マテューという4バックでしたが試合に入ってみればセルジロベルトはちょっと高い位置取りをしていて実質3バックに。
中盤はいつも通りにアンカーにマスチェラーノ、その前にラキティッチとイニエスタ。
前線は例によってMSNのメッシ、スアレス、ネイマールという3トップという3-2-2-3、守備時は4-3-3みたいな形で入ってきました。



マッチレビュー

前半

ユーヴェは試合前会見でアッレグリが言っていたようにポゼッションは度外視のいつも通りちゃんと守って、攻める時に一気に攻めるというなんならいつも通りのユーヴェの感じで試合に入ります。
対するバルサもポゼッションをしつつロングボールを混ぜたエンリケ式(?)カウンターで入るのでこちらも何らいつもと変わりは無い感じ。

ただ既に選手起用の時点でエンリケがやらかしてしまっています。マテューの起用は恐らくセットプレイ時にアルバだと高さが足りないと踏んでの起用なのですが、そもそもそれ以外の部分で攻守ともにアルバとの差は大きく、対するクアドラードにガンガン走られてしまいます。

そして前半7分、イグアインのサイドチェンジがきっちりクアドラードに収まり、サイド→ハーフスペースの流れでディバラにボールが渡ります。ディバラがエリア内での完璧なトラップとターンからシュートを打ちユーヴェ先制。

まさにマテューのサイドから崩されます。距離を中途半端に取り過ぎていた所とフォローに来ていたネイマールも後ろを見れておらずハーフスペースに潜むディバラへの門が開いたままになっていました。

21分にはこの試合を分けたと言ってもおかしく無いメッシのスルーパスからイニエスタのシュートも、ブッフォンのセーブ。ピアニッチの股を抜きアウベスもイニエスタを見れていない状況からのセーブで入っていればバルサに流れが傾いてもおかしく無い所でしたがキャプテンがチームを救います。

そして直後の22分、カウンターの形で走ったマンジュキッチの折り返しからディバラのニアを抜くゴラッソで2-0。
先ほどのゴールとは逆のハーフスペースにディバラを自由にしてしまい、その上シュートのうまいディバラに完全にしてやられてしまいます。


両サイドともにSBやCBからのスライドが中途半端になっており完全にハーフスペースを開けてしまっているため、そこを弱点と見て確実にユーヴェは攻略してきます。


後半

後半スタート時にエンリケはマテューを下げアンドレゴメスを入れます。マスチェラーノをCBに、ウムティティをSBにとポジションを変え4-3-3の形に固定をします。

後半が始まってしばらくはバルサのターンが続きます。やはりさすがのタレント揃いのMSNにイニエスタやラキティッチを織り交ぜながら攻撃をするもブッフォンの守るゴールにボールを押し込むことはできません。

そんな中55分、ピアニッチのCKからキエッリーニが頭で押し込み3-0。体格で劣るマスチェラーノがついていたものの抑えることに必死で飛べずに合わせられてしまいます。これを恐れてマテューを入れてたはずが前半のプレイが中途半端だったからか下げてしまったための失点に。


その後もバルサがボールをもつ時間が長く、攻める展開が続きます。スアレスのシュートやネイマールの良い折り返しなどありましたが、ブッフォンを筆頭に組み上げられたユーヴェの守備組織は崩せずにそのまま3-0で試合終了。


勝敗を分けた要因

この試合の勝敗を分けた要因は明確に監督の差、という試合でした。
エンリケが悪い監督とまでは言いませんが、残念ながら明確な戦術を持たないエンリケとコンテの築いた基礎の上に強固な砦を立て、そこに攻撃力までもたせてしまったアッレグリとでは差が歴然。

ユーヴェが右に早いサイドアタッカーを配置してくるであろうことがわかっていたバルサの左サイドにマテューの起用がまず試合をユーヴェに持っていかれる原因になり、3バックと4バックの併用をしつつ中途半端な対応でハーフスペースを開けてしまっていることが失点の原因になり、後半に入り空中戦要員を下げとりあえずの起用になったアンドレゴメス投入がトドメの原因という全てが裏目にでる結果に。

対するアッレグリはボールを無理に持つことはせずに、常に攻める姿勢を見せ続けたことが大きな勝因になっていました。その上ここ最近見せている本来はSTであるはずのマンジュキッチのサイド起用やこの試合黒子に徹していたイグアインなどチーム一丸となって戦うことで前線からの守備も強固になっています。


明らかに戦術の勝ち、といった試合内容ですがそもそも論としてこのレベルまで残るクラブには戦術だけなんてことはなく、タレントを揃えた上での戦術になっているので基礎がしっかりしていればその上の砦もより強くなるということが良くわかる結果でした。



ということで1stlegはユーヴェが完勝。
2ndのカンプノウでもう一度バルサは何か起こせるのか、それともこのまま敗退か、というところが楽しみになりますねー!


ぜひ皆様も2ndlegを見てみるのはいかがでしょうか!


わせい

ついったー






 

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