ぷらすです。
今回ご紹介するのは、マンガのみならず幅広い分野で活躍するマンガ家、山田玲司さんの新作マンガ「CICADA シカーダ」ですよー!
マンガが禁止された、150年後のディストピアを描いた近未来SFで、今回は原作を山田玲司さん、作画をバナーイさんが担当しています。



あらすじ


所有資産によって国民の階級は分けられ、マンガの取り締まりと焚書が法律家している150年後の日本。
 焚書官(カワセミ)に務める最下層国民のレムディ・マーシャルは、恋人も生き甲斐もなく、飼い猫にさえ逃げられ「寂しくて死にそう」な日々を送っている。
そんなある日、彼は漫画を愛する少女 ロルカ・ビータと出会い、さらに、国の最高機密「シカーダ」の存在を知ることで人生が変わっていく。

山田玲司とは


マンガの神様、手塚治虫に憧れ10歳で漫画家を目指し、マンガ家江川達也のアシスタントを経て、大学在学中の1986年にコミックモーニングに掲載された『17番街の情景』で漫画家としてデビュー。
1991年にヤングサンデーで連載を開始した『Bバージン』がヒット、以降はマンガやそれ以外の媒体でも活躍し、現在はニコニコチャンネルで『山田玲司のヤングサンデー』を毎週水曜日に配信している多彩な作家です。

そんな彼が、『CICADA』作画家コンペを見事勝ち抜いた岡山在住のマンガ家、バナーイとタッグを組み、始めて挑んだ近未来SF作品が本作『CICADA シカーダ』なのです。

国民はランク分けされ、マンガが焚書されるディストピア国家日本


本作の舞台は、経済的に行き詰まった 150年後の日本。
所有財産によって国民は「スーツ」と呼ばれるA層、「バグ」と呼ばれるB層、全部で5段階にランク分けされ、それぞれの色の首輪で判別、下級層は就職はもちろんあらゆる面で差別を受けるという、超格差社会になっています。

そして、この日本ではマンガの所有は犯罪で、マンガは発見次第 焚書、所有者は逮捕(逆らった者は殺される)されてしまうという、恐るべきディストピアとなっているのです。((((;゚;Д;゚;))))カタカタカタカタカタカタ

そんなマンガを取り締まるのが「カワセミ」(マンガを取締る焚書組織)で、主人公レムもこの組織に
属しているんですね。
では何故マンガが禁止されているかといえば、ガキ臭い妄想=マンガに(若者が?)労働意欲を奪われたのが、日本が衰退した理由だとされているかららしいです。

本作は、そんなディストピアとなった近未来の日本で、最下層の「バグ(虫)」である主人公レムは、恋人もなく、生き甲斐もなく、唯一の心の拠り所だった飼い猫にも逃げられ、どん底状態。
そんな彼がある日、偶然出会ったマンガ好きの少女ロルカのためマンガを盗もうと軍施設に侵入し、不思議な能力を持つ「シカーダ」と出会ったことで、人生が変わっていくという物語なのです。 

あの名作が続々登場!


本作の特徴は、ストーリーに絡めて数々の名作マンガや人気キャラクターが登場するところです。
「うる星やつら」のあたるとラムちゃん、「ベルサイユのばら」のオスカルとアンドレ、「のだめカンタービレ」ののだめ「鉄腕アトム 地上最大のロボット」のプルートウなどなど。
格差社会と差別にまみれた世界で、それでも一部の人々は密かにマンガを所持して150年前の物語に夢を乗せ想いを馳せているんのです。

そしてレムとロルカの二人は、マンガを武器に世界と対峙していくんですね。

これは本当に未来の日本なのか?


もちろん、フィクションなのでかなりデフォルメして描かれていますが、本作はただの絵空事ではないと僕は感じるし、山田先生自身、貧困や格差、差別などの現状や排他的な現代社会の空気をこの作品に投影させているのは間違いないと思います。
そして、この作品の根底には、1955年に起こった漫画バッシングや「悪書追放運動」があるんじゃないかと思うんですね。
各地のPTAや社会運動団体によって行われたこの運動では、実際に学校の校庭でマンガが焚書され、その中には手塚治虫の「鉄腕アトム」もあったそうです。
以降、現代に至るまでマンガ規制の動きは定期的に話題に上るし、その度に出版社は自主規制を行っていますよね。

本作はそうした時代の流れや人を縛り付ける“何か“に対し、ある種の寓話として警鐘を鳴らしつつ、エンターテイメント作品としてワクワクやドキドキを描いた作品です。

興味のある方は是非!! 




この記事を書いた人 青空ぷらす

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