2月22日(現地時間2月21日)にシティ・オブ・マンチェスター・スタジアム(エティハドスタジアム)で行われたUCLラウンド16の1stLeg、マンチェスター・シティ対ASモナコのマッチレビューです。
互いに攻撃に重きを置いたチーム同士の対戦で、見どころの多い試合でした。

各チームのスタメン

ということでスタメンから。

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ちょっと端っこでフェルナンジーニョの名前が見切れてますが4-1-4-1(4-5-1)みたいな形。ここ最近はリーグでもよく見かけるアレです。 

変わってるポイントといえば最近のGKの優先順位がカバジェロが高くなっていることとLSBが二人とも怪我をしているため本来中盤のプレイヤーのジーニョがLSBの穴を埋めています。


そしてお次はモナコ。
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4-4-2ですね。
昨シーズン終盤から売り出し中の若手、ムバッペとモナコに戻り見事な復活を果たしたファルカオの2トップで組んできました。

今シーズンはジェルマンとファルカオのコンビの破壊力でリーグアンのクラブのDFラインを蹂躙してますが今回はあえてムバッペを起用。


 マッチレビュー

前半

前半のスタートはシティが結構良い具合で試合に入り、左サイドのサネから相手のディフェンスを切り崩すシーンが多い中で進んでいきました。

モナコが4-4-2の各ライン間を狭くコンパクトにまとめてきており、2トップもハーフライン前後で後ろからのビルドアップを捕まえるためにヤヤの周りから出入りしてのプレス、という構図に。

そのためシティはサイドにボールを流してシルバが流れたりサネがちょっと降りてきたりしながらサネのドリブルを上手く使い、早い時間にCBのグリクやSBのシディベにカードを出させたりと上手くサイドを撹乱していきます。

その成果もあって26分、サイドライン際でシルバからボールを受けたサネが3人を置き去りにし狭いところへ。そこで一度ボールが捕まるも後ろからフォローに動いていたシルバがワンタッチでサネに送り、後ろから受けたボールを上手く収めそのまま逆サイドで動いていたスターリングに折り返し先制します。

リーグではジェズスが怪我をするまではサネ、ジェズス、スターリングの3トップで。ジェズスが怪我をしてもアグエロに変わっただけで両サイドは変わらない組み合わせで最近やってきていた意味をここ一番での連携と動き出しで発揮をします。

ですが、その6分後の32分。カバジェロのキックが中途半端になったところをファビーニョが収めシウバ→ファビーニョと繋ぎそのままファビーニョがクロスを送ります。サニャとストーンズのコミュニケーションなのかマークの受け渡しが中途半端なところをついてファルカオが頭で押し込みます。

また、ラインをどうするのかも中途半端だったためオタメンディがラインを一人下げてしまっていてオフサイドにもできず。復活を果たしたファルカオに見事にやられてしまいます。

その後一度シティは流れを失い、アグエロがPK獲得と思いきやダイブを取られ逆にカードをもらいメンタル的にも少し悪い方へ。

そして40分、モナコは早いリスタートからの動きを見せ、後ろからファビーニョの長いボールに動き出したムバッペが逆転ゴールを決めます。一度プレイが途切れかけた中での早いリスタートだったのもあってオタメンディは動き出しが完全に遅れ、カバジェロもコースを切る間もなくこれしかないところに決められます。

後半

スコアは1-2のまま後半に移ります。試合の流れが変わったのは後半開始早々の48分、オタメンディが自陣エリア内でファルカオに対し、完全にアフターで入ってしまいPKを取られます。
ここを昨シーズンカップ戦決勝でもPKストップでチームを優勝に導いたカバジェロがセーブ。

ここから少しずつシティのムードも変わり、58分。スターリングがボール奪取からのドリブルで運び、アグエロに送ります。上手く飛び出し受けたアグエロはそのままニアを狙ったシュートを放ち、それをスバシッチがファンブルし2-2の同点に。

そのままシティが攻勢に出るかと思われた61分モナコのカウンターがまた炸裂します。バカヨコがファルカオに向けて長いボールを送り、それが収まるとストーンズとの1対1に。
何故かサニャが遠くで流しており、フォローを得られないストーンズは焦ったのかスライディングをかけますが失敗、ループでカバジェロを越され2-3と再度勝ち越されます。

カウンターに弱いというのはわりとバイエルン時代からペップのチームの弱点になってた気がしますが、ラームもアラバもいないシティではそれが顕著にでてしまっています。そして1点目もポジショニングがおかしかったサニャはここでも謎のジョギングを見せています。

しかし、今までのシティなら諦めていたであろうこの展開の中71分シティはシルバのCKからアグエロのボレーで3-3の同点に。今シーズン若干振るわないところもあり、シーズン後の去就の噂が出ているアグエロがエースとしての仕事をバッチリと果たします。

そして77分、デブライネのCKをヤヤがフリックし、そこに反応したストーンズが押し込んで4-3と逆転に成功。ただでさえCKから点の取れないチームのはずが大事な試合で2点も取ってしまいます。今シーズンここまでファーのストーンズを狙う、というのは何度も試みるも成功していなかったはずがここにきて成功。

最後にトドメの82分、リスタートから繋ぎ後ろ向きでボールを受けたアグエロがそのままシルバに渡し反転。上手く動き出し相手のラインの向こうでボールを受けそのまま折り返して中に動きなおしていたサネが決めて5-3となります。実にシティらしいテンポの良い崩しを発揮し攻撃対攻撃の試合に終止符を打つゴールを決めました。

このまま試合は終わり、先制をするも逆転され、さらに2度の勝ち越しを許すも再度逆転しかえし2点差をつけて終了というジェットコースターのような試合になりました。

勝敗を分けた要因

後半60分過ぎからそこまでモナコから感じられた高い集中力やエネルギーが一気に失われ、緩くなるシーンが多くなりました。
そうなってしまえば互いに攻撃し合ってたゲーム、シティがその好機を逃す理由はありません。

恐らく原因は一瞬のミスも許されない緊張感の中での精神的、体力的な疲弊です。

リーグアンでは絶対的な攻撃力を誇り、首位争いをしているモナコですが若さ溢れるチームなのもあってビッグマッチでの経験値が多くありません。

その点シティはプレミアという資金的に豊かであり、下位クラブ相手にも油断の許されないような常に緊張感のあるリーグの中にいます。そして今現在プレミアではビッグ6と呼ばれる集団があるように強豪クラブも多く、ビッグマッチの経験値を重ねやすい環境にあります。

この面での経験値が明確に出た試合と言えるとおもいます。過密日程だし主審やFAなど色々"アレ"な点が多いリーグですが結構良いこともあるもんですね。



と、いうことでシティ対モナコの1stLegのマッチレビューでした!
書いたこと以外にも試合を分けた要因はいくつかありますし、シティの軽い失点の要因もいくつかあります。この試合に限ればサニャはどうしたんだってぐらいヤバかったですしね。


ということを踏まえて、再放送やオンデマンドでこの試合を見てみるのはいかがでしょうか!


わせい

ついったー




 

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