バックパッカーとして一人旅でやって来た、インドの北部の街ダラムサラ。インドという国自体が南北に長い国であることをすっかり忘れ、2月の冷たい雨が降る朝に到着。親切なインド人に宿まで連れて行ってもらい、暖かい上着と靴下を手に入れて街の散策を始めた。

チベタンの街、ダラムサラ

ダラムサラはインドであってインドではない。チベット亡命政府があり、暮らしている人々の多くもチベットからの難民である。考えてもみてほしい。チベットからはるばるヒマラヤの山々を通って中国との国境を越えてきた人たちだ。その強靭な精神力と肉体、それからダライ・ラマ猊下(げいか)への敬意には頭が下がる。

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特にチベタンの女性ははにかみ屋さんが多い印象がある。マニ車を回しながら歩いているおばあちゃん。目が合うと、はにかみながらもにっこりと笑って「タシデレ」(こんにちは)と声をかけてくれるが、おばあちゃんも間違いなくそんな壮絶な体験をしている1人なのだ。

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旅行者が多く滞在しているマクロード・ガンジという地区では雑貨や衣料などの店以外にレストランも充実していた。欧米風のお店から、日本食レストランもある。しかし、何せここはチベット料理が食べられる。私の好物は「モモ」。餃子と小籠包のハーフとでも表現すればいいだろうか。これをスチームしてもらって食べるのが好きだ。インドでもネパールでも日本でも、メニューにモモがあれば100%オーダーする。

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またマクロード・ガンジは美味しいパン屋やカフェも充実している。のんびりと美味しいコーヒーを飲みながらスウィーツを食べるのも幸せだ。

史上最強のイケメン登場

ダラムサラで、私の旅人人生史上で最強のイケメンに出会った。友達になった女の子と日本食レストランで食事をしていると、お店の方が「もしかして東京からいらしてる?彼ね、今チベット政府からの国費留学生として上智大学に通っているの。ちょうど休みで帰ってきてるんだけど、ちょっとお話ししてあげてくれる?」とおっしゃるので箸を止めてその彼を見た。ちょっと長めの髪の毛で耳にはピアス、服装こそチャラかったのだが、すんごいイケメン!例えて言うならワイルドにした金城武だ。誇張でも何でもない。

気がつくと私の手からは箸が落ちていた。友達を見ると同じようにぽかーんとしながら箸を落としていた。な、何とか会話しなければ!と変な使命感に駆られ、上智なんてすごいですねー!と言うと「いやぁ、英語で入るのは大したことないんですよ」と笑う。日本語もとても流暢。お店の方によると彼は大学を卒業するとこの街に戻り、亡命政府の中核で働くようになるという。は~、すごい。こんなイケメン官僚がいたらそれだけで心が穏やかになりそうだ。

彼が去ってから、友達と「すっごいイケメンだったね、何あのレベル!」といいながら食事を続けた。上智に行ってるなら、今度東京でお茶でもしましょうって誘っておくべきだった!と2人して悔しがりまくった。あそこまでのイケメンは以降お目にかかっていない。ああ、残念だったなぁ……。

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旅と音楽と本が好き。別名義でWebライターとして活動中。
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